夏 の 恋 人 (( 青 ))

潮風に ページ9

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「 亮...やろ？ 」









“ 亮 ”



この名前を出しただけで思いっきし反応する





それだけ 、Aちゃんにとって大きな存在なんやな 、って 、また心がいたむ









あ「 ...なんで？ 」



「 いっつも 、窓の外見てるやん 、

　あれって亮を見てるんやろ？ 」



あ「 ...安田くんは 、人をよく見てるね 」









ちゃうよ



Aちゃんやから



Aちゃんだけをずっと見てきたから 、分かるんよ









あ「 ...亮くんにはね 、付き合って 、もらってる んだ 」



「 もらってる...？ 」



あ「 うん 、

　私が 、どうしても諦められなくて 、ムリヤリ 、」









それでか





さっきされた質問の意味をようやく理解する









あ「 当たり前だけど 、浮気 、されて 」



あ「 さっきのメールも 、明日一緒に帰れない 、って内容 」



あ「 ...でも 、私がムリヤリ頼んだから 、しょうがないよね... 」



あ「 それに 、私は亮くんと付き合えて幸せ 、だし！ 」









喉にぐっ と詰まってるのを 、ムリヤリ出すような声で話続けるAちゃん




髪は 、潮風にフワリとなびいて



顔には 、ムリヤリ貼り付けられた笑顔





見ていて 、ぎゅっと胸が締め付けられる





なのに 、とても綺麗だと思ってしまう僕は



...重症やな



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