HiGH&LOW〜俺が守るから〜【3】《佐野玲於》

優越感 ページ9

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次の日、スモーキーと話してみれば
レオから話は聞いてるって。

お前の好きにしろって言われた。

投げやりに言ったんじゃなくて
ちゃんと色々考えての了承。




A「…ありがとう」




…変なの。

体張るつもりでここにいることを頼んだのに
もう守られる側だ。

物語とかで、ヒロインはそのくらいがいいんだっけ？


そんなことも
少しだけ考えてみて
自分で笑った。





そうとはいったものの
私の生活は変わらなくて。




レオ「…見回りはくるんだな…」


A「当たり前。」




相変わらずな私に
レオは諦めたように笑った。



2人で歩く夜道。

月明かりが
ふたつの影を伸ばして。




A「もうちょっとで満月かな？」




月を見上げながら
そんなことを言ってみる。

すると、となりからは
ああ、と短い返事が返ってきて。




A「レオ、こういうの興味無さそう」


レオ「少しはあるわ、ばか」


A「少しだけじゃん。笑」


レオ「Aこそ、団子とかイメージしてんじゃねーの？」


A「ばか。」




くだらない話。

それが、心地いいって感じるのは、
私だけ？


ううん

レオも一緒だといいな。




レオ「なにニヤニヤしてんだよ」


A「…気のせいだよ」


レオ「ふは、苦しい言い訳。」




吹き出したように笑うレオ。


そんなレオの横顔を独り占めできることに
少しだけ、優越感を覚えた。





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