HiGH&LOW〜俺が守るから〜【3】《佐野玲於》

レオの頼み ページ7

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その後、タイミング良く起きてきたサラちゃんを
おばあちゃんのもとへ送って。

レオと2人で
すっかり暗くなった夜道を歩く。




レオ「……なあ、A。」


A「ん？」


レオ「少し頼みがあるんだけど。」


A「何？」




そう聞けば
レオは少し黙る。

そんな様子に、私は首を傾げた。



レオは、ゆっくりと口を開いて。




レオ「…ケンカを、やめてほしい。」


A「…え？」


レオ「これ以上、ケンカを無理にAにして欲しくない。」




まっすぐ私のことを見ながら
そう言ったレオ。


…ケンカを、やめる？

この街で？




A「どうして……？」


レオ「無茶をさせたくない。」


A「無茶なんかしてないよ？」


レオ「お前、突っ走るところがあるだろ？」


A「それは…」




そんなことない、とは
言えなかった。


思い当たるところはいくつもある。


RUDEのみんなと関わり始めたのも、
咄嗟に男の子を庇ったっていう
そんな突拍子もないことがきっかけ。




レオ「…一切するなとはいわない。ただ、俺らと一緒に先頭にでて、もし何かがあったらいけないだろ？」


A「それはレオだって同じことじゃん。」


レオ「…怖いんだよ、俺が。」


A「なんで…」


レオ「……、大切なんだよ、Aが。誰よりも。…家族以上に。」




苦しそうに

切なそうに

私のことを真っ直ぐ見つめながら
彼はそう確かに言った。





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