居場所 ページ31
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レオ「…本当によかったのか?」
A「何が?」
レオ「RUDEに入った件だよ。」
夜の見回りについて行って、夜空を見上げながら歩いていると、レオがそんなことを聞いてくる。
A「いいの。入りたかったんだから。」
レオ「なんでそんなに入りたがる?別に入らなくても無名街にいるだけでいいじゃないか。」
A「それ、ララにも言われた。笑」
そういうと、レオはキョトンとして。
やはり、そこは聞かれる運命なのだろうか。
A「……1番は私も何かしたいって思ったことだろうけど………、…ハッキリとした居場所が欲しかったのかもね。」
レオ「…居場所?」
A「今まで私、探偵の仕事でいろんなとこ飛び回ってて。1人でしてる仕事だから仕事仲間ってのもいないし。なんか、ふわふわしてるなって思ってたんだよね。」
仕事上、自分のことを偽ることも多々あったし。
ずっと、自分の居場所を確定出来ていない気分だった。
A「無名街に住むだけじゃなく、RUDEに入って、もっと居場所を固めたかったんだと思う。」
レオ「…そうか。」
返ってきたのは、そんな短い返事だった。
今、私は無意識のうちに、レオに弱いところを見せていることに気がつく。
ひとりで平気なフリをしてたけど、やっぱり居場所が欲しかった。
結局はそういうところだろう。
A「…なんか、強いつもりでいたんだけどなぁ。」
乾いた笑い声を上げた。
すると。
レオ「……強くなくていい。」
A「え?」
レオ「強いやつなんかいない。みんな、何か弱いところがあるんだ。」
こちらを見ることなく、まっすぐ前を向いたままレオは言う。
レオ「…少し弱音吐いてくるくらいが、女らしくていいんじゃないか?」
そう言って、イタズラな笑みを浮かべる。
A「なんか、バカにされてるよね、私。」
レオ「気のせいだ。」
A「顔、ニヤついたままだよ、バレバレだよ。」
そう言われてまた笑うレオ。
バカって言ったら、意地っ張りって返された。
そのまま、いつの間にか話題が変わっていって。
私が居心地が悪そうにしてるのを、気づいたのだろうか。
A「…レオ。」
レオ「なんだ?」
A「なんでもない。」
なんだよ、なんて言って、また笑う。
話を逸らしたのは、きっと、これ以上重たい話はしなくていいっていう、レオの優しさ。
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らな。(プロフ) - ど根性オレンジさん» オレンジさん!こんばんは!(^^) 今は恐ろしい点数が帰ってこないかヒヤヒヤしてます...笑 励みですか!それは嬉しい(*^^*) テスト頑張ってくださいね! (2018年5月19日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ - 私はテスト1週間前...´^`うらやましいです...でも更新を励みにしてがんばります!!!更新がんばって下さい!!!\(^∀^)/ (2018年5月19日 22時) (レス) id: 37c11fdefd (このIDを非表示/違反報告)
ちは - らな。さん» はい!( ´∀`) (2018年5月11日 22時) (レス) id: 68e56ad9ca (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ちはさん» ありがとうございます!ちはさんもですか!頑張りましょうね...(;;)笑 (2018年5月10日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
ちは - らな。さん» 今日一気に読んですごくキュンキュンしてます!(≧∀≦)私もテスト2週間前です(^_^;)テスト頑張ってください!応援してます! (2018年5月9日 22時) (レス) id: 68e56ad9ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らな。 | 作成日時:2018年4月25日 0時