検索窓
今日:2 hit、昨日:31 hit、合計:417,471 hit

カーキ色 ページ13

.



次の日。


私はすぐさまクライアントと連絡を取り、この前のカフェで待ち合わせをした。



先に行って私が待っていると、少ししてクライアントの女性が入店してくる。




席に座ったクライアントに、昨日の写真を見せた。


すると、写真の中の娘を見ながら、涙を浮かべて。




「間違いなくサラです…!!ありがとうございます……!!」





本当に嬉しそうな顔を見て、なんだかこっちも嬉しくなる。


やっぱこういう依頼のほうがいいな、なんて思ったり。





報酬を貰って、ふたり一緒に店を出る。


またご縁があれば、とお決まりのセリフを言って、ふたり別の方向に進み始めた。



今日は晩御飯ちょっと奮発しようかな、なんて考えながら山王商店街辺りを歩く。




A「…?」




ふと、どこからか感じた視線。


辺りを見回すと、建物と建物の間の路地に、男の人達が数人いて、こちらを見ていた。


……なんとなく、嫌な予感。




体は正直で、面倒事を避けたいのか、自然と足が速まる。


男達は路地裏から出てくると、私の数メートル後方を追うように歩き始めた。



嫌でも分かる。

……付けられていると。



私は咄嗟に狭い路地に入り込んだ。

奥へと進んでいると、男達も追って入ってくるのが分かる。



チラリと後ろを見た時、あることに気がついた。



……この前の男がいる。



全てを悟った。

腹癒せに、人数を増やしてやって来たのだと。

…いよいよ、面倒なことになりそうだ。




そんなことを考えながら曲がった角。


するとそこには。




A「っ!!」


男「逃げんじゃねーよ!」




鉢合わせたのは、この前私が返り討ちにした男で。


掴まれた腕を振り払おうとすると、肩が痛む。




…まいったな。

これじゃ腕が挙げられない。




代わりに、男が私に向かって手を挙げた。

とうとう殴られる、とどうしようもなく目を瞑る。





……だけど。




「ぐっ…!!」


A「…?」




男の唸り声が聞こえて、瞼を上げた。


するとそこには、男が横に飛ばされているという不思議な光景が広がっている。




「…何やってんだ。」




振り向いたその先で、カーキ色が揺れていた。




.

なんで→←大好きだから



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (178 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1035人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

らな。(プロフ) - ど根性オレンジさん» オレンジさん!こんばんは!(^^) 今は恐ろしい点数が帰ってこないかヒヤヒヤしてます...笑 励みですか!それは嬉しい(*^^*) テスト頑張ってくださいね! (2018年5月19日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ - 私はテスト1週間前...´^`うらやましいです...でも更新を励みにしてがんばります!!!更新がんばって下さい!!!\(^∀^)/ (2018年5月19日 22時) (レス) id: 37c11fdefd (このIDを非表示/違反報告)
ちは - らな。さん» はい!( ´∀`) (2018年5月11日 22時) (レス) id: 68e56ad9ca (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ちはさん» ありがとうございます!ちはさんもですか!頑張りましょうね...(;;)笑 (2018年5月10日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
ちは - らな。さん» 今日一気に読んですごくキュンキュンしてます!(≧∀≦)私もテスト2週間前です(^_^;)テスト頑張ってください!応援してます! (2018年5月9日 22時) (レス) id: 68e56ad9ca (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:らな。 | 作成日時:2018年4月25日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。