HIGH&IOW〜俺が守るから〜《佐野玲於》

矢先のこと ページ8

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夕方。


おばあさんに言われた通り、私は昼間に来ていた場所に再び訪れた。



一応、物陰に隠れて、サラちゃんが現れるのを待つ。


様子を確認するだけだから、必要以上に接触する必要はないのだ。





……しばらく待っていると。




「…きた。」




ポニーテールを揺らしながら現れた、ひとりの女の子。


耳の後にはホクロ。

私が持っている写真の面影を感じられた。



…間違いない。

サラちゃんだ。




A「みつけた…」




思わず安堵のため息が出る。


サラちゃんは、すごく元気そうで、おばあさんと何か話しながら笑っていて。




私は懐からカメラを取り出した。

母親であるクライアントに見せるためだ。


起動させて、ピントをサラちゃんに合わせる。


そして、シャッターを切った。

1枚だけじゃダメだから続けて数枚撮る。



…カメラを使うのは嫌い。

仕事とはいえ、盗撮をしていることに違いはないから。




A「…こんなものか。」




罪悪感を感じながらも、写真を撮り終えて、カメラをしまう。



RUDEBOYSにも見つかったないし、どうにか無事仕事を終えることができそう。








…………そう思った矢先だった。







「……おい。」


A「…っ！！」




後から聞こえた、低い声。

途端に冷や汗が吹き出てくる。



声の主を確かめようと、恐る恐る後ろを振り向いた。





A「…っ！！……レオ……！」





……出会ってしまった。

RUDEBOYSに。




レオ「ここで何してる？お前、何者だ。」




私に声をかけた本人であるRUDEBOYSのレオは、
さっきと変わらぬ低い声で、そう呟いた。






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