もし俺が好きって言ったらどうする？【4】[佐野玲於]

素直じゃない ページ12

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玲於side




Aが、亜嵐くんとふたりでスタジオを出ていった。


今回の担当だった裕太くんたちも、なんだなんだ？って興味津々で。



もしかして、告白の返事だろうか。


亜嵐くん、告りはしたけど返事はまだって言ってたし。



周りに聞かれちゃまずい話でしょ？


もう、返事のことしかないじゃん。




しばらくして、帰ってきたふたり。



競走してたらしく、亜嵐が入ってきた後、息を切らしたAが続けて入ってきた。




A「亜嵐くん、いきなり競走とかずるい！」



亜嵐「なんのことかなぁ？？」




しらを切る亜嵐くんに、文句を言ってるA。


裕太くんがふたりで何をしてたのか聞くと、口を揃えて、秘密、だってさ。



…ふたりで真剣な話してきたんでしょ？


何でそんな風にはしゃいでんの？


もしかして、告白の返事、OKだったの？



聞きたいことが沢山あるのを、ぐっと抑える。




昨日、ひとりでハルさんの店に行ってきた。


亜嵐くんのことを話すと、一歩越されたねって。


俺が話さなくても、話の内容知ってた風だったのが、気になったけど。


玲於も行動起こしな、とまで言われた。



確かに、俺がグズグズしてるからだよな、とは思うんだけどさ。


Aを目の前にすると、どうしても隠したくなる。


こういうところが素直じゃないって言われるんだよな、きっと。



裕太くんと話してるAを見ていると、ふとこちらを向いて。




A「どうかした？」



玲於「……頭に虫付いてる。」



A「は！？うそ！？」



玲於「嘘だよ。笑」




だましたな！って睨まれる。


怖くないって言えば、くそって本気で悔しがって。




…好きだよ。亜嵐くんのところに行かないで。




そう言えたら、どんなに楽だろうか。





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