少しくらい、俺のこと見てくれてもええんやで？【宮治】

重要なこと ページ29

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Aside






岩ちゃんを見る私の目が、他とは違う？



いやいやいや。





治「ずっと気になってたんや。」



A「別に、わざわざ気にするほどのことでも……」



治「じゃあなんで顔赤いん？」



A「それは……！」





岩ちゃん特別視疑惑に加えて、
なんていうか、その…


治にじっと見つめられて妙に緊張してるというか……





A「……えっと……………岩ちゃんは、その、幼なじみで…」



治「それは前聞いた。」



A「……っ、………そんでもって、初恋相手というか…………」



治「…ほう。」



A「…え、気になってたとか言う割にはどうでもよそさそうじゃない？」



治「ちゃんとリアクションしてるで。」





驚いてるって、いつもの顔に口を開けただけみたいな表情で言ってくる。




ああ、もう。



なんでこんなこと、チームメイトに話してるんだか。





治「初恋か。それで特別視な。」



A「初恋っていっても小学校の頃の話だからね！？今はそんなんじゃないから！」



治「分かってるて。」





過去の恋愛話を暴露して恥ずかしくてたまらない私とは裏腹に
いたって通常運転の治。





治「……初恋相手か。それは手強いな。」



A「え？なに？」



治「なんもない。」





ボソリと零した治の呟きを
聞き取ることはできなくて。





A「ほら、別に気にするようなことじゃなかったでしょ？」



治「いや、ちゃんと聞いといてよかったわ。」



A「え？」



治「このままやとモヤモヤし過ぎて、プレーに影響してたやろうからな。」



A「そんなに、？」



治「そんくらい俺には重要やったってことやな。」





治はそう言い残すと、
畳み終わったネットを抱えて倉庫へと行ってしまった。






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