白濱くんが呼び捨てをしない理由。【2】

遭遇 ページ45

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Aside






お参りを終えて、人混みの中に戻る。





亜嵐｢喉乾いたなぁ。｣



A｢何か買う？｣



亜嵐｢うん。あ、水買いたいから、近くの自販機行きたいかも。｣





確かこの先にあったよね、なんて話しながら2人で自販機を目指す。




ほどなくして自販機を見つけ、
白濱くんが水を買う間、なんとなく私は人混みを眺めてた。




ほんと、お祭りって人が集まるよね。



知り合いがいても気づきにくそう。




なんて考えてると、背後でガコンッとペットボトルが落ちる音がして。





亜嵐｢お待たせ。行こっか。｣



A｢うん。｣





···············そう答えて、歩き出した直後だった。








·························あ··········






ある一点に、目が止まる。



·····ちょうど、私たちが向いた進行方向の逆。



反対に向かって歩いてる人達の中に、見覚えのあるふたり組の姿があった。





その人もこちらに気づいているようで、
すれ違いざま、じっとこちらを見ていて。





·········前言撤回。



人混みの中でも、知ってる顔には気づくものだね。




··········それとも、これは私がその人に対して普通の友達とは違う思い入れがあったから？





ポツリとその名前を口にした。





A｢··········、·····冬馬·····｣







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