白濱くんが呼び捨てをしない理由。【2】

生意気も愛嬌 ページ29

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Aside





「誰？」



亜嵐「誰？って、お前ね...。笑」





ごめんねAちゃん、って苦笑いを浮かべる白濱くん。





亜嵐「玲於、初対面なんだから、もっと優しくね？」



玲於「亜嵐くんの知り合いなら大丈夫かなって。」



亜嵐「それどういう理論？笑」





繰り広げられる会話を聴きながら、私はポカン状態。



とりあえずわかることは
白濱くんと話してる彼が、とても整った顔立ちだってこと。



どうすればいいか戸惑っていると、
白濱くんから紹介があった。





亜嵐「Aちゃん、こいつ、1年の佐野玲於ね。.......で、玲於、こちら男バスのマネージャーのAちゃん。」



A「....こんにちは。」



玲於「.......どーも。」





ぎこちない会話。



ちょっと、そわそわする。





亜嵐「今ちょうど玲於をダンス部に入れようとしてたところでさ。今日体験に来てもらってたんだ。」



A「え、そうなの？馴染んでて全然わかんなかった。」



亜嵐「だってさ、玲於！やっぱ入るしかなくない？」



玲於「なんでだよっ。」





仲良さそうな2人。


昔からの知り合いか何かかな？



一応後輩みたいだけど、白濱くんのこと「亜嵐くん」って呼んでるし。





そんなこと考えてると、不思議に思ってるのが顔に出てたのか、
白濱くんはふは、って可笑しそうに吹き出して。





亜嵐「俺と玲於ね、同じダンススクール行ってたの。」



A「そうなんだ。だからそんなに仲良さそうなんだね？」



玲於「別に、仲良くはない。」



亜嵐「まあ、生意気なのも愛嬌だよね。」



玲於「誰が生意気？」



亜嵐「玲於だよ。笑」





コントみたいな会話に、思わず吹き出してしまった。



すると、佐野くんに
なんだコイツ、みたいな顔を向けられて。





A「息ぴったり。笑」



玲於「は？」





私の言葉に、そんな無愛想な反応をした佐野くん。


だけど、心做しか
照れくさそうにしてるようにも見えて。





.......なるほど


生意気も愛嬌だ。





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