好き。…嘘、大好き。〜after story〜[佐野玲於]

お前待ち ページ16

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Aside






東京に帰ってきたその翌日はお休みもらって家でゆっくりして。


そして今日は音楽番組の収録。


明日は朝から飛行機乗ってまたライブへ。




まあまあバタバタしてるけど、一日オフもらったからエネルギーは充電できた。





収録終わり、1度事務所によった私はそのまま帰路に着く。



……結局、玲於くんと会えたのは鍵失くしたっていうあの夜だけだったな。


今日も玲於くんたちは遅くまでドラマの撮影らしいし。


私がオフだった昨日も深夜まで撮影三昧だったぽいし。


会わなくても平気って訳でもないけど、
お互い仕事で予定が合わないんだからしょうがないよ。





なんてことを考えながらエントランスの自動ドアを潜ると。




A｢……？｣




入口の端っこのほうに、人影。


キャップにマスクで顔はよくわかんないけど、
すごく見覚えのある服装に、もしかして、と期待が過った。



見知ったその瞳と視線が絡んで。




玲於｢………A。｣


A｢っ！！やっぱり……！！｣




嬉しくて、顔がにやけるのを抑えながら玲於くんの元に駆け寄った。


そんな私を見て、キモイんだけど、なんて毒を吐きながらも目を細める。




A｢え、誰待ち？｣


玲於｢お前以外誰がいんの？｣


A｢なんでここがわかったの？｣


玲於｢沙耶ちゃんに聞いた。｣


A｢玲於くん、仕事は？｣


玲於｢巻いて巻いて巻きまくったら早く終わった………ってか、質問多すぎ。笑｣




呆れたようなため息をつく玲於くん。


行くぞ、って
私の右手を掴んだ。




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