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本音 ページ37

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Aside




久しぶりの玲於くんの体温。


すごく安心して、さっき止まったばかりなのに、また視界が歪んできた。



それに気づいた玲於くんは、抱きしめる腕の力を強めて。


安心する腕の中で上から降ってくるのは、安心する大好きな声。




玲於「……お前のことだから、こんなことだろうと思ってた。」


A「……え?」


玲於「…なんで怪我したこと言わないんだよ。」


A「それは……」


玲於「自分から避けておいて、今更連絡しづらい、なんて思ったとか?」


A「え、なんで……」




どうして分かったの?


そんな思いで顔を見上げれば
玲於くんは、やっぱり、って。




玲於「……あのさ。」


A「…うん。」


玲於「避けられんのも辛いけどさ………、頼ってもらえないのはもっと辛い。」


A「……」


玲於「…悩んでる時は相談して欲しいし、辛い時は辛いって、本音言って欲しい。」


A「……」


玲於「ひとりで解決しようとすんなよ。」


A「……っ、」




耐えきれなくなって、零れた涙。


それを隠すように、玲於くんの胸に顔を埋めた。



そんな私の頭を優しく撫でる、玲於くんの掌。


玲於くんは何も言わず、私が落ち着くのを待ってくれて。




心の内見透かされて悔しいはずなのに、
嬉しいと感じるのはなんでだろう。




少し経った頃、今度は私から口を開いた。




A「……さっきの玲於くんの予想ね、」


玲於「予想?」


A「私が怪我のこと話さなかった理由。」


玲於「ああ、それか。」


A「うん、それ。……60点。」


玲於「は?」


A「当たってるんだけど、惜しい。」


玲於「どういうことだよ?」


A「もうひとつ、理由があるから。」


玲於「もうひとつの理由……?」




首を傾げる玲於くんに、
1番隠したかった本音を零した。




A「……嫌な自分を、玲於くんに見せたくなかったの。」




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嫌いになれない→←ひとりで泣くな



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設定タグ:佐野玲於 , 川村壱馬、小森隼 , THERAMPAGE、GENERATIONS   
作品ジャンル:恋愛
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ど根性オレンジ(プロフ) - ってなって気づいたらもう終わり!?意外と長いようで短かったです。ワクワクとドキドキをありがとうございました!次作も楽しみにしてます! (2019年3月22日 19時) (レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ(プロフ) - ふぁぁぁぁぁ!なんか、もう、こう、最高。(語彙力)らな。さんのこのシリーズ好きすぎました!始まった頃から読み続けてきて、毎回玲於くんと主人公ちゃんの行動にこっちまで一喜一憂して、やっと幸せになったと思ったらまさかのライバル!? (2019年3月22日 19時) (レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - mizuhoさん» mizuhoさん、ありがとうございます(*^^*) 今ストーリーをメモに貯めてるところです。楽しんでもらえるといいな…!(予想と違ってたらごめんなさい(>_<)) (2019年3月20日 21時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - まいさん» 初めまして!(^^) そう言って頂けて、感謝感激です!笑 更新までしばしお待ちください(*^^*) (2019年3月20日 21時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - しをちゃさん» お返事遅れました、(>_<;) 玲於くん、ちゃんと挽回してもらいました。笑 楽しめてもらえたでしょうか...! (2019年3月20日 21時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らな。 | 作成日時:2019年2月13日 23時

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