あの日のこと ページ42
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Aside
A「……意地悪、ですか?」
夏希「そ。」
A「あの、すみません、よくわかんないんですけど…」
夏希「だよね、ごめんごめん。笑」
頭の上にハテナを浮かべる私を見て、夏希さんは笑った。
そして、そのまま口にしたのは
夏希「…私ね、玲於のこと好きだったの。」
A「…っ!!」
まさかのカミングアウト。
いや、その可能性はたまに考えてたけど、
実際に本人から聞くのは、やっぱり衝撃的で。
夏希さんは、玲於くんと付き合い始めた私のことを、どう思ってるんだろう。
夏希「あ、そんな緊張しないで?もう諦めついてるから。」
A「……」
夏希「まあ、この前まではAちゃんにヤキモチ妬いてたんだけどさ。」
A「え、ヤキモチって……」
夏希「だって、玲於がAちゃんのことばっか考えてるんだもん。」
嫌になっちゃうって
冗談話みたいに笑いながら夏希さんは話す。
カクテルを一口飲んだ夏希さんが切り出したのは、あの日のことだった。
夏希「…この前、ここでAちゃんと会った時さ。」
A「…はい。」
夏希「あの時ね、玲於と飲もうって話になって、あえてここのお店を選んだの。玲於、このお店ぼうっと見つめてたくせに行きたがらないから、絶対何かあると思って。」
A「…そうなんですか。」
夏希「そしたら案の定、Aちゃんが来て。思ったんだけどさ、このお店、玲於と2人でよく来てたり?」
A「えっと…」
夏希「Aちゃん、マスターの名前知ってたみたいだし、マスターも玲於が居ないところで玲於のこと呼び捨てしてたし。」
テル「えっ!」
私たちの話に聞き耳立ててたテルさん。
そんなテルさんの反応に夏希さんはふふ、っと笑う。
夏希「遅いなぁ、玲於。って、漏らしてましたよ?笑」
テル「いやぁ、あはは。」
当たりですか?って聞かれて、タジタジのテルさん。
そんな彼の姿は初めてだった。
夏希「あの時泣かせることになっちゃって、ごめんね?」
A「いえ、そんな……」
夏希「ここは玲於とAちゃんにとって特別な場所で、玲於はこの空間を邪魔されたくなくて、私と行くのを避けてたんだって、すごく実感した。」
A「……」
夏希「あとね。」
A「…?」
夏希「私、その日に玲於に告白したの。」
A「え、」
今、なんて……?
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ハナリーン(プロフ) - もう本当にきゅんきゅんしすぎて死にそうで、にやけがとまりません……。改めて玲於くんがまた好きになってしまいました。幸せな時間をありがとうございます……! (2019年3月24日 7時) (レス) id: 33cb9575e2 (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ(プロフ) - はい!O(≧ω≦)O語りましょう!(≧∀≦) (2019年1月9日 20時) (レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ちょんさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*´-`*) がんばってきます!!! (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - SOLTWORLDさん» なんですかこのにやけてしまうコメントは。笑 ありがとうございます(*^^*) 番外編までしばしお待ちくださいヽ(´ー`)ノ (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ど根性オレンジさん» オレンジさぁぁあん!!!がんばってきます〜!!また語りましょう。笑 (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らな。 | 作成日時:2018年12月2日 0時