検索窓
今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:473,385 hit

曲がった先の話し声 ページ12

.

Aside





沙耶「…なにそれ。優しっ!」


A「私もそう思う。」


沙耶「なに、キュンときた?」


A「………、きた。」




次の日のリハ終わり。


更衣室に向かう途中の私と沙耶の会話は昨日の話で持ちきりだった。




あれは明らかに誰かが置いたもの。


中の水もキンキンに冷たくて、表面に汗かいてたし。


私が一人でいる時の仕業できっと間違いない。



……心当たりがある人はひとり。



似たようなことが前にあったもん。

ペットボトルのラベルにメッセージ。



なんでこんなことするのよ。



ひとりでうあぁ、ってなってると
沙耶は呆れたようにため息をついて。




沙耶「…結局、好きなってわけね。」


A「……やめるって決めたもん。」


沙耶「できるの?」


A「……」


沙耶「もう、諦めたら?」




好きなことをやめるってことを
なだめるように沙耶はそう言った。


自分が一番わかってる
結局のところ諦められないってことは。


でも、玲於くんにもあんな態度取っちゃってるから
そう簡単にうんと頷くわけにもいかなくて。




ヤキモチとは違うモヤモヤがずっと胸に居座ってるんだ。




沙耶「あ、私飲み物買いたいかも。」


A「私も。」


沙耶「じゃあ、負けた方がふたり分買ってくるってことで。」




そう言ってグーを出してきたから
おう、って私もグーを突き出して、ジャンケンの体勢に。




……その結果。




沙耶「行ってらっしゃい♡」


A「……もう。」




更衣室の前で、語尾に♡を付けながらわざとらしく私を見送る沙耶。


パーとグーで見事に負けた私は
邪魔な荷物を沙耶に渡して、自販機へ向かった。





曲がり角までやってきて、ここを曲がれば自販機、というところで
私はあることに気づく。




「〜、〜〜……」




誰かの話し声。


それは、角を曲がったところ
つまり、自販機のところから。




……電話中?




聞き覚えのある声に耳を傾けながらいざ曲がってみると。




水谷「…うん、それで……」




そこには、壁にもたれながら誰かと通話をする水谷の姿があった。





.

衝撃的な会話→←揺れる決心



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (390 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2265人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ハナリーン(プロフ) - もう本当にきゅんきゅんしすぎて死にそうで、にやけがとまりません……。改めて玲於くんがまた好きになってしまいました。幸せな時間をありがとうございます……! (2019年3月24日 7時) (レス) id: 33cb9575e2 (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ(プロフ) - はい!O(≧ω≦)O語りましょう!(≧∀≦) (2019年1月9日 20時) (レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ちょんさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*´-`*) がんばってきます!!! (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - SOLTWORLDさん» なんですかこのにやけてしまうコメントは。笑 ありがとうございます(*^^*) 番外編までしばしお待ちくださいヽ(´ー`)ノ (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ど根性オレンジさん» オレンジさぁぁあん!!!がんばってきます〜!!また語りましょう。笑 (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:らな。 | 作成日時:2018年12月2日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。