あの日のこと ページ37
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玲於side
玲於「気になるんだけど。」
壱馬「…なんでもないっす。」
玲於「いや、絶対あるでしょ。はい、先輩命令。」
壱馬「うわ、ずるいですって!」
粘ってみると、これ黙っとくつもりだったのに、って文句を言いながら折れてくれた。
本当に不本意らしく、ブツブツと話し始める。
壱馬「……俺、Aん家に泊まったって言ったじゃないですか。」
玲於「うん。」
壱馬「あの時、ソファーに酔いつぶれたA運んだら、寝ぼけて俺の手握ってきたんですよ。」
玲於「……、うん。」
壱馬「俺、めちゃくちゃ舞い上がって。……そしたら、そのまま俺の手ぎゅって握りながら言ったんです。“玲於くん”って。」
玲於「…え、?」
………、は?
なにそれ。
……あいつが?
玲於「…初耳。」
壱馬「俺も玲於さんが初めてです、この話したの。
……勘違いされるなんて、思いもしなかったっすよ。あんなにギクシャクしてたのに、結局夢の中で呼ぶのは、玲於さんなのか、って。」
ぽかんとする俺を他所に
壱馬は、あんなの振られること予告されたようなもんですよ、って
その時の本音を漏らす。
……そんなこと聞いたら、
Aが愛しさが込み上げてきて。
……ああ、くそ
ものすごく、あいつに会いたい。
俺の頭の中は、一気にAのことでいっぱいになった。
そうとなれば、いても立ってもいられない。
玲於「…壱馬、教えてくれてさんきゅ。俺、帰るわ。」
壱馬「…Aのとこですか?」
玲於「……っ。」
頭ん中、呆気なく壱馬に見抜かれてる。
わかりやすく目を逸らせば
壱馬は小さく笑った。
玲於「…じゃあ。」
壱馬「はい。お疲れ様です。」
俺が立ち去ろうとすれば
玲於さん、って後ろから名前呼ばれる。
壱馬「……次、Aがまた泣くようなことがあったら、玲於さんのこと今度こそ殴りに行きます。……大切な、親友なんで。」
そう言って、強い瞳で俺の事を見つめる壱馬。
玲於「……臨むところ。」
俺はそう言い残して、ジムを後にした。
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ハナリーン(プロフ) - もう本当にきゅんきゅんしすぎて死にそうで、にやけがとまりません……。改めて玲於くんがまた好きになってしまいました。幸せな時間をありがとうございます……! (2019年3月24日 7時) (レス) id: 33cb9575e2 (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ(プロフ) - はい!O(≧ω≦)O語りましょう!(≧∀≦) (2019年1月9日 20時) (レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ちょんさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*´-`*) がんばってきます!!! (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - SOLTWORLDさん» なんですかこのにやけてしまうコメントは。笑 ありがとうございます(*^^*) 番外編までしばしお待ちくださいヽ(´ー`)ノ (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ど根性オレンジさん» オレンジさぁぁあん!!!がんばってきます〜!!また語りましょう。笑 (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らな。 | 作成日時:2018年12月2日 0時