私のため ページ46
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Aside
こちらに気づいてないふたり。
玲於くんの腕に自分の腕を絡ませた夏希さんは
楽しそうに何か話しかけてる。
玲於くんも何か言ってるんだけど
遠くて聞こえなくて。
玲於くん、夏希さんはただの仲いいダンス仲間って言ってたのに。
あの時の言葉は、冗談だった？
やっぱり、腕絡ませるほどの仲だったんじゃん。
ほら、自惚れなくてよかった。
きっと、ショックは本来よりは大きくないはず。
A｢……｣
…でも、辛いものは辛いわけで。
夏希さんと玲於くん親しそうなところを見る度
私の中のただでさえ低い可能性が
どんどん遠ざかっていくような気がした。
どうしよう。
このまま真っ直ぐ行きたくないよ。
その場で話してるふたりと
すれ違いたくない。
そんなこと考えながら差し掛かった交差点。
せめて気づかれないようにと思って
下を向いて歩いてると
不意に左手を握られた。
A｢…壱……｣
壱馬｢曲がろ。｣
A｢え？でも、コンビニ……｣
壱馬｢いいから。｣
壱馬に手を引かれるままに
私たちは横断歩道を渡らずに右へと曲がる。
視界から消えた、玲於くん達の姿。
心做しか、苦しかったのが少し和らいだ気がした。
でも、突然のことに
私はハテナを浮かべながら壱馬の横顔を見上げる。
A｢どうしたの？｣
壱馬｢ん？まあ、遠回り？｣
A｢コンビニすぐそこだったのに。｣
壱馬｢いいの。｣
いきなり遠回りなんて不自然だよ。
壱馬の言い訳に腑に落ちないでいると
顔をのぞき込まれて、彼の顔が一気に近くなった。
A｢…えっ、なに……｣
壱馬｢……辛そうだったから。｣
A｢へ？｣
壱馬｢泣きそうな顔してたよ。｣
A｢そんなこと…｣
壱馬｢ある。ったく、話聞くって言ったじゃん。｣
握る手に力を込めながら
ポカンとする私のことを、困ったように笑った。
…そっか。
壱馬、私がモヤモヤしてたのわかったんだ。
顔歪ませてた原因が、反対側の歩道の2人であることも。
だから、玲於くん達を見なくていいように
わざと方向転換して。
…全部、私のため、だったんだ。
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hinase613722(プロフ) - 移行おめでとうございます！(フライング気味)らな。さんのお話全部大好きです!移行楽しみに待ってますo(^o^)o (2018年10月25日 7時) (
レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ど根性オレンジさん» わわ！お久しぶりです！！！(*'▽'*) コメント無いなぁって寂しくなってたところです((( 笑 頑張ります＼^^／ (2018年10月24日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ - 更新がんばってください(o´・∀・)o (2018年10月23日 22時) (レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ - お久しぶりです！久しぶりに来たらすっごい更新されていて一気に読んじゃいましたwwwwこれからはもうちょっと頻繁に見にこれると思います! (2018年10月23日 22時) (レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ニャンちゃうさん» どんどんもやもやしちゃってください。笑 (2018年10月23日 19時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らな。
| 作成日時：2018年9月30日 0時
