好き。...嘘、大好き。【4】[佐野玲於]

シルエット ページ45

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Aside




言葉の真意を聞こうとしたけど
なかなか聞けなくて。


壱馬も真剣な顔になったのは一瞬で
数秒後にはさっきまでのノリに戻ってた。




壱馬｢そろそろ出る？｣


A｢そうしよっか。｣




支払いを済ませて、お店を出た。




壱馬｢あ、帰る前にさ、ここの道真っ直ぐ行ったところにあるコンビニ寄りたいんだけど、いい？｣


A｢もちろん。｣




じゃあ、そこまで歩こうか、って
ふたりで大通りの端の歩道を歩く。


こんな時も話題は耐えなくて、
気づけばさっきのことなんて気にならなくなってた。






壱馬のRAMPAGEさんの話に笑いながら
何気なくちらりと見た、反対側の歩道。




A｢……あれ、？｣


壱馬｢ん？｣




私が見る方向に、壱馬も顔を向けた。



道路を挟んだ斜め前方に、ひとりの男の人。


キャップを被ってて、顔はよく見えない。




顔はよく見えないけど、見慣れたシルエットだった。


…よく知ってる、私の好きな人のシルエット。




A｢玲於くん…｣




お店の前で、誰かを待っている様子。


相変わらずスマホいじってて
玲於くんらしいな、なんて思ったり。





すると、
玲於くんの後方で開いたお店のドア。


そこから現れた女の人は、勢いよく玲於くんの腕に巻きついた。




夏希｢れーおっ！｣





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