好き。...嘘、大好き。【3】[佐野玲於]

釣り合ってる？ ページ45

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Aside




次の日から、さっそくレッスンは始まった。



本来なら、サポートダンサーだけでのレッスンになるのが一般的だけど
今回のペアで踊る企画に関しては、GENEの皆さんも新たに振りを覚えなくてはいけないから、初回から一緒にレッスン。




沙耶とはお互い共通の出番もあるものの、
私はペアの時、沙耶はそれとは違うところでそれぞれ出番があって、今日は別行動。




今、私がいるスタジオには
私と同じ、GENEのメンバーとペアを組んで踊る人たちと、GENEのパフォーマーの4人。



龍友さんと涼太さんは、ボイトレがあって、途中参加なんだとか。





レッスン中、小声で玲於くんが話しかけてくる。




玲於｢…思ったより緊張してないよね？｣


A｢うん。楽しい。｣


玲於｢ふ、やっぱダンスばか。｣


A｢玲於くんだって。｣




いつものようにからかい合って、
顔見合わせて笑った。



すると、隣で踊ってた亜嵐さんに
うわ、イチャついてる！とか言われて、私はタジタジ。


玲於くんに関しては、は？、とでも言うように
亜嵐さんのこと睨んで。



そんな玲於くんに亜嵐さんも大袈裟にビビるフリするから、声を抑えながら笑った。



こうやってリラックスしてレッスンに望めるのも、玲於くんがそばに居てくれてるからかな、なんて思ったり。




亜嵐さんと一緒に踊ってるのは、夏希さん。




……そう、このパフォーマンスのサポートダンサーとして、夏希さんも選ばれてたんだ。



笑ってる私たち見ながら、釣られるように浮かべてる笑顔は、すごく綺麗で。


大人な女性って感じが滲み出てる。




隣同士だから、鏡に映る自分と彼女を嫌でも見比べてしまって。



まだ振りを覚え始めたばかりなのに、
表情から何から、カッコよさと、ドキッとするような美しさ。


そんなの見てると、自分がちんちくりんにしか見えなくなる。





……私、玲於くんに釣り合ってる？





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