好き。...嘘、大好き。【3】[佐野玲於]

危険？ ページ43

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Aside




玲於｢…お前、資料見てなかったの？｣


A｢見た！見たけど！！｣




誰がどうって所は、まあ、軽く見ただけだったというか……




打ち合わせ終わり。


ポカンとしている私の所へ玲於くんがやって来て、口空いてんぞって突っ込まれた。



どうやら数日前に配られた新たな資料にさっきの説明について載っていたらしくて。


玲於くんは私と踊ることなんか知ってて、
いつもならすぐ電話してくるのに、って不思議に思ってたんだって。


どうやら、沙耶もこのことは知っていたらしい。




A｢…どうしよう、玲於くん。｣


玲於｢何？｣


A｢嬉しすぎて倒れそう……｣


玲於｢そ。じゃあ仕方ない。代わりに沙耶ちゃんと踊っ………｣


A｢わわっ！踊る踊る！｣




慌てて弁解すれば、冗談だよって笑われた。




玲於｢…相手が俺でよかったよ。A、相手の足踏みそうだし。｣


A｢踏んだことないですけど。この前も完璧に踊ってみせましたけど。｣


玲於｢……それに、亜嵐くんとかだったら危険。｣


A｢え、なんで？｣


玲於｢A、コロッと落ちそう。｣


A｢そんなことないもん。｣


玲於｢涼太くんとか。｣


A｢仕事とプライベートはわきまえてます！｣


玲於｢じゃあさ……｣




──ぐいっ。




A｢っ！！｣




突然近くなった、玲於くんの顔。


私の頬には玲於くんの手のひらが添えられていて、一気に体が熱くなるのを感じた。



今までにない至近距離に思わず固まると、うぶ、って私のことからかって。




玲於｢…ほら、やっぱ危険。｣




顔を離しながら目を逸らして、小さく小さく、そう呟いた。




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