好き。...嘘、大好き。【3】[佐野玲於]

これ以上にない ページ40

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玲於side




A『あのね、玲於くん達、ライブツアーあるでしょ？』


玲於｢うん、あるね。｣


A『それ、資料とか貰った？』


玲於｢今日ちょうど打ち合わせがあったけど。あ、そういえば、Aの所の事務所からも数人参加してもらうとか言ってたかも。｣


A『そうなの！！それでね！！』




言葉を続ける前に
1度、ふふ、っと笑ったA。



…え、まさか？




A『私も参加することになったよ！！』


玲於｢…えっ、｣




…まじ？

こいつ、マジで言ってる？



驚いて言葉を失ってると、
Aの不思議そうな声が俺の名前を呼ぶ。




玲於｢…まじ？｣


A『まじのまじのまじ。』


玲於｢“まじ”多いわ。笑｣




そう突っ込めば、聞こえてくるのは照れたような笑い声。



聞けば、うちの事務所とAの事務所の関係者による話合いで決まった人選なんだとか。




…すげえよ。


俺たちパフォーマーがいるようなグループのライブに出るサポートダンサーは、そう多くはない。



ついこの間まで、大勢に紛れてMVに出させてもらってるような感じだったのに。




……ガキの頃の約束を果たすのにこれ以上に相応しい舞台なんか、無いんじゃないの？




玲於｢…やったじゃん。｣


A『うん。1番に玲於くんに伝えたかった。』


玲於｢…そ。｣


A『…あれ、思ったより反応薄いな……』




また、俺の反応に文句言ってるし。




玲於｢…うるせえな。｣




そんな憎まれ口を叩いてる間
俺の顔が緩んでたことは、メンバーしか知らない秘密。





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