もし俺が好きって言ったらどうする？[佐野玲於]

お礼 ページ20

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玲於side





収録終わり。



涼太くんと、メンさんと3人でエレベーターに乗り込んだ。



このあとは隼とトレーニング。



今日はどこを鍛えようか。




メン「そういえばAちゃん、収録終わったら速攻で事務所戻って行ったよね。」



涼太「思ったそれ。よっぽど急いでたんだね。笑」




ふたりの言葉に、さっきの事を思い出す。



収録が終わると、身の回りをひと通り片付けたら、ちょっと事務所戻ってきます！ってスタジオを出てったA。



走って出てった様子からして、捻挫はもう大丈夫らしい。


このまえのタクシーで言ってた自分は治りが早いってやつ、本当だったんだな。



エレベーターの上のデジタル表示を見ていると、１の数字が表示され、扉が開く。




涼太「あれ？」



メン「噂をすれば。」




ん？噂？


目線を前に移すと、そこにはAがいて。



ほんと、噂をすればってこういう事だな。




A「あ、お疲れ様ですー」



ニッコリと笑顔を浮かべるA。


その手には紙袋がぶら下がっている。




涼太「彩華嬢に用事？」


A「ううん。玲於くんにちょっと。」



え？俺？


頭の上にハテナを浮かべていると、Aは自分が持ってた紙袋を差し出してきた。




A「この前のお礼です。」



メン「え？お礼？」



涼太「なになに？何のこと？」




うわ、まずい。


実はメンバーにはタクシーのこと言ってなかったりする。



涼太「玲於、何かあったの？」



玲於「いや、何かあったっていうほどでも…」



A「私が捻挫してたから湿布貼ってもらっただけだよ」




さらりと言うA。


涼太くん達は信じられないというような目でこちらを見る。




ああもう、めんどくさ。








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