もし俺が好きって言ったらどうする？[佐野玲於]

連絡先 ページ22

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玲於side







A「え？入ってる思うんだけど。」




見てみるというAに、一旦紙袋を返す。




A「たぶん、タオルの下になってるんだよ」




そう言いながら、探してみるけども。




A「……無いね。」



玲於「でしょ？」




Aの顔にだんだんと焦りが出ているのが見てわかる。




A「てことは、私の家？」




紙袋の中、会社でいじった記憶無いし…なんて言って、更に焦りが見える。



やってしまった、とか思ってんだろうな。


何個もあるピアスのうちのひとつだから、そこまで支障はないんだけど。




A「…高い？」



玲於「普通」



A「高いんだね」



玲於「普通って言ってんじゃん。笑」



A「売れてる芸能人の“普通”はね、庶民にとっては“高い”なんだよ。これ教訓。」




何故か威張ってるA。


そんな教訓聞いたことないって。




A「てことで、速攻に返したい。人のもの長く家に置いとくなんて、怖いもん」



玲於「まあ、好きにすれば？」



A「玲於くん次いつジェネトーク出るの？」



玲於「いつだっけ？」




メンさんに視線を送った。



その意味に気づいたメンさんは、ちゃんと自分のスケジュールくらい覚えとけって、文句を言う。



でも、そう言いながらも、答えてくれるのがメンさんで。




メン「玲於は1ヶ月は先だったかな？」




意外と先だった。


Aも、え…、てちょっと悲しそう。




涼太「ていうかさ、連絡先交換したらいいじゃん。どうせこれからの連絡で必要になってくるだろうし。」




おい現代っ子ーって笑う涼太くん。


ああもう、王子スマイルだな。


男の俺でも思うってどうなの。



俺はポケットからスマホを取り出した。



我ながら鈍感だったかも。


なんでこんなことに気づかなかったんだろう。




玲於「A、スマホ貸して。」



A「あ、はい」




シンプルな白のケースの付いたスマホを受け取る。


開こうとすれば、パスワードの入力画面が出てきて。


おい。




玲於「普通に渡してくるから、ロックないのかと思ったんだけど？」



A「ごめん。笑」



玲於「自分で笑ってるし。」





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