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浮所サイド
リハ中、みんな俺の近くにいてくれて
ずっと俺を安心させてくれた。
途中で琳寧くんも来てくれた。
那「大丈夫?」
ちょっとくらい無理してもいいかなって
思ってたけど、那須くんが許さないし
リハ始まってから、わりと大丈夫だった。
みんなが気を使ってくれて、
なるべく静かにしててくれたからかもしれない。
みんながリハしてる時も、
近くまで行かせてくれて安心した。
だけど、本番が近くなるとみんなが忙しそうで。
正直、この空気がめちゃくちゃ怖かった。
スタッフさん、マネージャーさん、事務所関係者さん、メンバーのみんな…
いつもと違う人たちを見てるみたいだった。
分かってる。
それが普通のことで、俺が邪魔者なことくらい。
だけど…怖くて。
俺が不安にならないよう、
メンバーとスタッフさんが考えて
衣装の近くにいていいよって言ってくれたけど
耐えられなくて。
体調が悪くなっちゃって、楽屋に戻った。
琳寧くんがずっと手握ってくれてて、
背中をさすってくれてるけど
本当に怖くて。
なぜか怖くて、スタッフさんに呼ばれるまで
動けなかった。
ステージ裏に行くと、那須くんが来てくれてて
もうMCが始まってた。
那「具合悪い?どこが辛い?」
那須くんは俺の背中をさすりながら質問した。
浮「ううん。何も無い」
俺がそう言ったのを見て、那須くんは不安そうな、
不満そうな顔をした。
だけど一緒にいるからねって言ってくれた。
俺を知ってる、俺は知らない人と会うまで
あと3分…
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作者名:やまだまや | 作者ホームページ:http://128yamada0509
作成日時:2020年11月4日 20時