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藤井サイド


今日も元気かなー?

イヤホンから流れてる曲の鼻歌を歌いながら
俺は病室に向かった。


コンコンコン


藤「浮所ー入るよー」


僕が入るとそこにはマネージャーさんと
那須がいた。


藤「どうしたの?」


那「いや、浮所がジャニーズしてた話をしたらさ、ジャニーズしてたら記憶が戻るかもって言うから。体力とかもあるし止めてるんだけどさ。精神的にも不安だから」


浮所の意見も一理あるけど、
那須の意見もすごく分かる。


藤「浮所?ジャニーズしたいの?」


僕は浮所の目をまっすぐ見て聞いた。


浮「うん!俺頑張る!」


そしたら浮所はちょっと笑ったように見えた。
ほんと少しだったけど、うつになる前の浮所がいた。


那「だから浮所は頑張ったらダメなんだって」


那須が心配そうに
でも、呆れた感じに言った。

しょうがないよね。。
ずっと心配してたんだもん。


浮「大丈夫大丈夫」


那「大丈夫って…」


那須が不安そうな顔をする。

うつになった時からの浮所の口癖。


浮「まじで大丈夫だから!」


浮所は気づいてなくて、
自分がこうなってる原因のひとつに
この仕事をしてるせいでっていうのを。

仕事をしてなかったら、
将来のことで悩んでストレスになるなんて
少なかったかもしれないのに。

普通のことをしてたら。。


浮「藤井くん、那須くん、人のためにいい子になるって違うんだよ。誰かに好かれようといい子になったって、誰かには悪い子なんだから。だから俺は自分勝手なのかもしれないけど自分らしくいたいの」


浮所、そんなこと考えてたんだ。

そんなに深い考え、聞いたこと無かったかも。


藤「浮所なら大丈夫だよ」


那須もなにか言ってあげなきゃ。
僕はそれを那須に伝えたくて、那須を見る。

那須は視線に気がついて、話し始めた。


那「いい?浮所。俺の言うこと聞いて?浮所はね、自分でも気づかずに頑張りすぎちゃうから本当に自分がしたいことをするんだよ?きつくなったらすぐ休むんだよ?努力はほどほどにだよ?」


浮「わかった。那須くんも藤井くんもありがとう」


浮所の目は、笑ってなかった。

でも確実に明るい雰囲気が戻ってきていた。

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作者名:やまだまや | 作者ホームページ:http://128yamada0509  
作成日時:2020年6月5日 16時

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