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……視線が痛い。私が疲労困憊で教室に入ってきた時にはもうホームルームが始まろうとしていて、話しかける時間がなかった。が、皆うずうずしているのだろう。何が何でも見すぎだ。
「守屋さーん！」
ホームルームが終わった瞬間。来たっ！ 少し身体を固くして、臨戦態勢に入る。私が初対面でプロポーズしたことを面白がっていたような奴らだ、何が何でもこいつらが面白がるような反応なんてしてやるもんか！
「せーのっ、ご結婚おめでとうございます！」
「やめて！？ 結婚してないからぁあああ！」
決意も虚しく、私は声を合わせるクラスメイトに完敗した。ごんっ、と机に額を打ち付ける。痛い、けど、顔は隠せた。
「わー、守屋さん、耳真っ赤やで」
「嘘っ」
慌てふためく私を傍目に、クラスメイト達はからからと笑っている。いやー、それにしても治くんって意外と積極的やなー、なんて楽しそうだ。
「今日はお赤飯炊かんと」
「でも、ここまでくると『うちの守屋さんはやらん！』って気持ちにならん？」
「分かるわー、親気分」
楽しそうでなにより。私は体中を駆け巡る羞恥に耐えることしかできない。
「守屋ー、見てやこれ！」
ガラッと扉を開ける音がして、男子生徒がぱたぱたと駆け寄ってくる。目の前に突き出されたのは一枚の紙。大きく「号外」の文字が躍っている。嫌な予感を感じながら、文字を目で追った。
「はあ！？」
「うちにも見せて。……なになに、『守屋A、一年越しでプロポーズ達成か』？」
「それ、新聞部の号外。完全な悪ふざけやから、百部だけ刷ってばらまいたやつ。俺は友達からもらった」
「号外つくらなきゃ」ってこれか！ 衝動的に忌々しい紙を破ろうとするが、クラスメイトに阻止された。
「完全に外堀埋められとるやん。ご愁傷様」
「誰か助けて」
「それは無理。おもろいからな」
薄情者ー！ と叫ぶも、半笑いで合掌されるだけだった。他学年にも完全に広まったな、新聞部許さない。廊下のど真ん中で叫び声をあげていたので、どうせ知られていただろうが。
「これは永久保存版やな」
「やめて！ それだけは！」
紙の奪還を試みるも、頭上に高く掲げられてしまえば勝ち目はない。相手はバスケ部の男子だ。
半ばあきらめながらも、精一杯飛び上がる。暫くそうしていると、私を呼ぶ声がした。
「A−。集合！」
声の主は侑くん。今忙しい、と言って無視していたら、教室から引っ張り出された。
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さかき(プロフ) - mimiさん» 話数的にあと一話だけなら書けそうです。内容によっては私に向いてないかもしれないんですけど、もしよかったらリクエストとかありますか？あるようでしたらボード？にお願いします (2019年9月19日 7時) (
レス) id: 8018115b1b (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - 初コメ失礼します。きついです、この作品まだまだ続いて欲しいです…（ ; ; ）本当に2人とも可愛くて… (2019年9月19日 2時) (レス) id: 4447061f23 (このIDを非表示/違反報告)
さかき(プロフ) - 瑞稀さん» やったー！好きとか可愛いとか言って貰えて嬉しいです！治は甘え上手なイメージがあります笑番外編も楽しんで貰えたら幸いです！ (2019年9月18日 23時) (レス) id: 8018115b1b (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - あぁぁぁ！！！めっちゃくちゃ好きです！！！番外編も嬉しいですありがとうございます！！治くん甘えた可愛すぎて… (2019年9月18日 18時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
さかき(プロフ) - まゆ。さん» おつありです！満足いただけたでしょうか。治で書くかどうかは分かりませんが、書きたいネタはいっぱいあって私自身ワクワクしてるので、よかったらまた読んでやってください！お粗末さまでした！ (2019年9月18日 16時) (レス) id: cb48af79f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかき | 作成日時：2019年8月9日 17時
