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酔っ払いの鬼 ページ38

暫くの間、妖怪達を避けてもくもくと歩き続けていると、崖が見えた


その崖の下からぼんやりと明かりが見えた…が


「なんだろ…更に空気がどんよりした感じ」


ここまでくる途中、薄気味悪い空気は薄かったがここに近づけば近づくほど、空気が濃くなり身体がそこに行くのを拒否しているように感じた


でも、好奇心が勝りゆっくり崖から下を覗いてみた


「…ん?あれは鬼?」


「ぐぅ……ぐががっ……」


いびきをかきながら寝ている鬼を私はガン見した


もっさもさの真紅の赤髪が特徴的で、大きな瓢箪…


え?あれデカすぎない?てか、よく見たら口が…瓢箪の後ろの方に口がある!?


「もうあれ瓢箪じゃないよ…!」


何あの牙!地味に動いてる、気持ち悪い………


「お酒臭っ…酔っ払って寝ちゃったのかな」


風邪引くぞーい、て思ったがあまりにも得体の知れない空気が重すぎて他人に気をかけてる暇はなかった


もしかして、この空気はあの鬼のせい?


このどんよりと山を包んだ空気はあの赤髪の鬼から出ている、そんな気がしたのだ


これだけの空気を…存在しているだけで出すなんて、とても強い鬼なのかもしれない


「そうだとしたら起こしたら大変だ、早くここから離れよう」


急いで立ち上がろうとしたその時


「あれっ?うわっっ」


気付いたら身体が宙に浮かんでいた


が、すぐに真下へと落下した


どうやら足元を滑らせた…らしい


なんて!!!冷静に考えている場合じゃない!


あまり高さはないけど、絶対痛い!


と思うのも瞬間


ドスンッッッ!


「いったたた…やばい、これは痛い…」


運良く尻餅から落ちたものの、やはり痛いものは痛かった


が、安心したのは束の間


「ぐぅ…んっ…」


何と、この赤髪の鬼の近くに落ちてしまった


やばい!なんかモソモソ動いてる!


「おおおお、起こしちゃった…?」


やばいよ〜〜〜何してるの、私!


でもかなり深い眠りなのか、起きる気配は…無さそうだ!


胸を撫で下ろし、隣に近づき、じっと見つめてしまった


うん、どこからどう見ても鬼だ


しかも、この重苦しい空気…間違いなくからこの鬼からだ!


脳内に危険信号が出て、その場を立ち去ろうとしたその瞬間


「んんっ…………紅葉ぃ」


「え?きゃっ」


急に腰に腕が回され、引き寄せられた


ちっ力が強い!


てかこの鬼!人違いしてるし抱きつく人間違ってる!

その名は酒呑童子→←探す理由



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設定タグ:陰陽師 , 茨木童子 , 大天狗   
作品ジャンル:恋愛
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はぐはまさ - 麻乃さん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります(*´∀`*) (2017年10月9日 18時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - はぐはまささん» はぐはまささんの書かれる茨木童子かっこいいです、もっと読みたいです(*´-`*) これからも応援してますヘ(*`∀´*)ノ (2017年10月9日 17時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 麻乃さん» ありがとうございます!!!( ´ ▽ ` ) (2017年10月9日 17時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - 更新お疲れ様です!(o´艸`) (2017年10月9日 13時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 召使い丁さん» いえいえ!逆に確率アップじゃない時に出るなんて、凄いですね(°_°) ありがとうございます!! (2017年9月12日 8時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はぐはまさ | 作成日時:2017年4月30日 19時

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