【陰陽師】女子高生と茨木童子

異界の者 ページ22

「……顔を赤らめるのやめんか」


「…っだって」


大天狗に指摘され、ますます顔が赤くなった


気にしないと思えば思うほどダメだ！


大天狗も困り顔になり、頰が僅かにピンク色に染まっていた


イケメンはどんな表情でも、かっこいいんだな…


少し羨ましく思う


「………。」


き、気まずい


そうだ！何か話題を出そう！


「ふっ笛！とても上手ですね！」


先ほどの笛の音を思い出す


もう一回聴きたいなあ…



「我が出す笛の音は、皆のこころを安らかにさせる」


すると大天狗はフッと笑ったと思えば翼を広げ、空へと浮かんだ



「そなたで良ければまた聴かせてやろう、異界の者よ…」



そう言い残し、どこかへ飛び去ってしまった



そういえば、なんで私がここの世界の人じゃないってわかったんだろう？



聴きそびれてしまった…



無数の黒い羽が宙を舞っていた



一枚の羽が揺れながら私の手元へ落ちてきた



すると、何かが近づいて来るのを感じた


きっとこれは…


「茨木童子！」

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