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初キスは事故でした ページ21

曲が終わり、お互い奏でるのを止めた


「ふむ、何度聞いても美しい声だ」


「2人とも凄い!」


鯉の精はウットリした様子だ


「あ、私そろそろ池に戻らなきゃ!2人ともバイバーイ!」


「え?待って!」


すると鯉の精はどこかへ飛び去ってしまった


……こ、このイケメンと2人っきりは無理だよ〜!


「Aといったな?そなたはこの世界の者ではないな?」


「えっどうしてそれを…」


知っているの?と言おうとした瞬間、足元がガサガサと何かが動いたの感じた


「んん〜素敵なお歌…」


声がした方を向くと、そこには…………


カエルの上にちょこんと乗った兎耳の女の子が、惚れ惚れとした様子で佇んでいた


ここの時点でファンタジーな要素が沢山があるが、ホラーな要素もあった


なんと、カエルの目が1つ


真ん中に1つしかなかった


そう理解した瞬間、背中に悪寒が走る


しかも私はカエルが大の苦手で、しかもホラー要素が加わったらなおさらだ


「きゃあ!」


むり、むりむりむり!!!


私は無意識に大天狗に飛びついた


「んぐっ…おわっ!?」


受け止めきれず、ドスンッと大天狗はひっくり返ってしまった


「あ、いけないいけない!競走中だった!」


カエルの上に乗った女の子、山兎はその場を去っていった


とても気まずい2人を残して…。



「んん……」


何か唇に柔らかいものを感じる…何だろう?


目を開けると、大天狗のイケメンな顔があった

「……!?」

だが、表情は先ほどのクールなものではなく驚いたものだった

唇を動かしたら、触れているものも一緒に動いた


形と柔らかさからしてこれは…


「んっんん!?」


き、きききききキスしちゃった!?


私は慌てて体を起こし、大天狗から離れた


「ご、ごめんなさい!」


取り返しのつかないことをしてしまった…!


大天狗は半身を起こし、口元を団扇で隠した


「積極的だな…」


「顔を赤らめながら言うのやめてもらいます!?」



自分の手の甲で口元を抑える


「…………。」


「…………。」



気まずいし、顔の熱が引かない…



「A」


「は、はい!」


名前を呼ばれ、思わずかしこまる


「その…なんだ、先のことは気にしなくていい。我も気にせん」


そう言い立ち上がり、私も慌てて靴下や靴を履いて立ち上がった



「わ、わかった…」


そうだ、何もなかったことにしよう何も


何とか自分に言い聞かせた

異界の者→←笛の音



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設定タグ:陰陽師 , 茨木童子 , 大天狗   
作品ジャンル:恋愛
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はぐはまさ - 麻乃さん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります(*´∀`*) (2017年10月9日 18時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - はぐはまささん» はぐはまささんの書かれる茨木童子かっこいいです、もっと読みたいです(*´-`*) これからも応援してますヘ(*`∀´*)ノ (2017年10月9日 17時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 麻乃さん» ありがとうございます!!!( ´ ▽ ` ) (2017年10月9日 17時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - 更新お疲れ様です!(o´艸`) (2017年10月9日 13時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 召使い丁さん» いえいえ!逆に確率アップじゃない時に出るなんて、凄いですね(°_°) ありがとうございます!! (2017年9月12日 8時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はぐはまさ | 作成日時:2017年4月30日 19時

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