【水木】君は完璧なはず【ゲゲゲの謎】 (ページ6)

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「家」ページ6

A視点

「似合うね、赤色」
水木「そりゃあ、どうも」

来た道を戻る。ビルも人通りも無くなり、街灯がうっすらと道を照らすの中、二人でゆっくり歩く
ふと目を横にやれば、赤色のマフラーを身につけた水木君が目に映る
本当に、赤色が似合うな

「羨ましい。僕、赤色が似合わないんだ」
水木「そんな事ないさ、御前のその髪に赤色の目は似合ってるぜ」
「本当に？」
水木「嗚呼、俺は御前の赤色も、髪の毛も全部大好きだ」
「僕も水木君の全部が好きだよ、可愛いところもちゃんと褒めてくれる所も大好き。だから、僕よりも先に死なないでね、置いてかないでね」

赤色を纏った彼を少し恨めしく、羨ましく思った
なんて、口にすれば水木君は頭を撫でてくれた。僕の全てが大好きって、愛を囁いてくれた
そんな彼に何度も、何度目かも分からないほど、惚れ直して心が暖かくなってしまう
先に死んだら許さないよ？水木君…少し重い感情を抱きながら、彼の手を取ってぎゅっと握る

水木「甘えたがりだなー、御前」
「水木君のこと、愛してるから」
水木「あっはは！そりゃあ大層なもんだ。っつーか御前さっき、置いてくなって言ったよな？」
「うん」
水木「御前も俺を置いてくなよ、御前が生きてるから俺も生きてるんだ」

表情豊かな水木君。僕を安心させたいのかは分からないが僕が握った手を振り払い、僕と肩を組む
暖かい

「そうなの？」
水木「おう」
「へぇー」
水木「嬉しそうだな、御前」
「実際、嬉しいよ。水木君にそう思ってもらえるなんて、思いもよらなかったし」
水木「そーかい」
「うん。嬉しい、ありがとうね。僕の為にそんなこと言って事言ってくれて」

ぱちぱちと瞬きし、彼が発した言葉を確認する。そしたら水木君は優しく頷いてくれて、嬉しくなる
この嬉しさを表そうと、にぎにぎと肩にある彼の手を弄る
早く、…帰らなきゃなぁ

＊

「遅くなってすみません」
母「なにかされてなくて、良かったよ。…で、本当に大丈夫かい？」

時計の針が19:55を回った時に帰宅してしまった
リビングに入れば、真っ先にお義母さんに疑われる水木君。どうやら水木君が僕になにかしてしまったと考えたらしい
うーん…複雑な気持ちになるなぁ

水木「なんもしてないからな！」
「あはは、なんもされてませんよ」
母「なら、いいわ」
「すみませんね、遅くなって」
水木「俺のせいだし、謝ることない」
母「そうだよ、謝ることは無い。というかアンタが謝りなさいよ」

水木君は僕になんもしてないと主張し、僕もそれに頷く。渋々と言った感じで、納得された
なんだかんだ申し訳なくなったので、謝っといた