【浦島坂田船】所詮、化物と人間 (ページ4)

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3話ページ4

坂田「こんな感じでどう？」

『ありがとうございます。』

坂田さんが魔法で空き部屋を可愛くしてくれて部屋も灯りで明るくしてくれた。

坂田「あとこれ！服ボロボロなんあかんから！」

ﾎﾟﾝｯ

坂田さんか杖を振ってボロボロだった制服を真っ白なワンピースに変えてくれた。

坂田「気に入ってくれた…？」

『は、はい…！ありがとうございます。』

坂田「良かった！人間ちゃん、名前何なん？」

『雪村 Aです。』

坂田「Aか！よろしく！！」

『よろしくお願いします…でも、私明日には帰らなきゃ…』

坂田「帰るって言ってももう家族も友達もAの事忘れとるで？」

『え？』

皆が私の事を忘れてる…？

鞄に入れてたお父さんとお母さんが離婚する前に撮った家族写真を見ると私だけがまるで最初から居なかったかの様に消えていた。

坂田「疲れてるやろうから今日は寝とき。おやすみ！」

『…はい、おやすみなさい。』

坂田さんが部屋を出て私はベッドに横になる。やまだぬきちゃんもベッドに乗って私の横でウトウトしている。

『やまだぬきちゃん…皆が私の事忘れたって嘘だよね？』

不安そうに聞くとやまだぬきちゃんは涙をペロッと舐めとった。

『暫くギュッとして良い？』

やまだぬき「ｷｭｰ」

『ｸﾞｽｯやだよ…私の事、忘れないでよ…』

何時間泣いたか分からない。私は泣き疲れていつの間にか眠っていた。