悪魔たちの悪戯 ページ14
———職員室
「う"わ"っ…なんですかこの
マルバスは特別講師のリストを見て思わず声を上げた。
「問題児クラスの期待が大きいのは分かるけど正直厳しすぎですよね〜!!」
ダリは自身の椅子に座り、背もたれに体を預けるとギシリと音を立てて後ろに傾けた。
そして“ねー”と後ろの席のカルエゴに声をかける。
「私は奴らを叩き上げるのに適任な講師を用意したまでです」
そんな冷静なカルエゴに納得がいかない様子のマルバスは思わず声を上げた。
「Aさんに関しては特訓以前の問題です!!
…彼女が"飛べない"と聞いてカルテを見ましたが…あれは
神経をちぎって進み、羽管を破壊する痛みなんて大人だって耐えられない!それをあのリシチ公が日常的におこなっていたとすると………」
その恐怖を拷問学の教師であるマルバスは一番理解をしていた。
慌てた様子のマルバスにダリが"ん〜"と、しばらく考え込んでいると、見慣れた人影を見つけ、閃いたように口を開いた。
「じゃあ、Aさんのもう1人の"特別講師"に聞いてみたら?ね、イフリート先生」
その声にイフリートに視線が集中する。
「僕ですか?」
「Aさんの様子はどう?」
ダリの言葉に一瞬カルエゴの耳がピクリと動く。
「そうですね…僕の特訓は今日からなので今は何とも……
マルバス先生も見てみます?教師寮に泊まり込みで特訓するので」
「え!?生徒を連れこんでなんの特訓をするんですか!!」
「いやいや!語弊のある言い方しないでください!!
ダリ先生の許可は取ってますよ!!」
マルバスがばっとダリを見ると、楽しそうにピースをしていた。
一方イフリートはゴホンと咳払いをすると再び口を開く。
「家系能力の特訓に思いの外時間がかかってしまって実技を叩き込むのに時間が足りなさそうなんです。
なので今日から教師寮に泊まってもらうんですよ」
「Aさんはどこで寝るんですか…?」
「もちろん空いてる女性寮です…まあ寝かせてやれるかは彼女の成長次第ですけど」
「それって"今夜は寝かせないぞ"ってやつですか…?」
「マルバス先生…わざと言ってませんか?
……あ、これAさんの特訓経過の報告書です」
そう言ってイフリートは書類をカルエゴに渡した。
それを確認するカルエゴが満足げに笑っているのを確認すると、イフリートは足早に教師寮へ向かった。
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あまね(プロフ) - 終わっちゃった?!?れ (12月23日 11時) (レス) @page36 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の凉宮 - 作品もいいし、何より絵柄がド性癖 (5月31日 22時) (レス) @page36 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - ささくれさんの作品本当に面白くて読んでいて楽しいです!! (5月15日 11時) (レス) @page32 id: eb45467fdc (このIDを非表示/違反報告)
山田ささくれ(プロフ) - はにゃ?さん» はにゃさん、こちらでもコメントありがとうございます……!!アズ君は本当に一目惚れでした……!ストックをもう少し増やしたらアップしようと思ってます!!ちょっと展開が重くなりそうで怖いですがこれからも読んでやってくれたら嬉しいです!! (2023年2月8日 0時) (レス) id: 05f14a3afa (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ? - アズくんの小説少ないので書いていただき嬉しいです!更新楽しみにしています! (2023年2月6日 1時) (レス) id: ef6fdebb20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山田山本 | 作成日時:2022年12月19日 17時