本能の残花02 ページ2
「“コンガイシ”?えっと…と言うことは…」
聞き覚えのない言葉にそう呟きながら首を傾けるリードに、すかさずアロケルが頭を殴り制した。
「いった!なんだよ!」
リード、ジャズ、入間、そしてアロケルは今まで以上に近づいた。
そして、アロケルは今までより声のトーンを落とすと再び口を開く。
「グレモリー家は色欲で悪魔を支配する。
そして生まれた子どもに待っているのはグレモリー家への絶対服従。
魔界においてサキュバス族など異性を惑わす悪魔は多いが、グレモリー家の婚外子に限っては生まれながらに自由を奪われるその特性から昔は差別的な意味も込められていた。
だからアスモデウスも隠してた。多分。」
「貴様だけは許さん」
アリスは舌打ちをするとギリッと強く歯に力を入れ、炎の威力を強めた。
「そこまでだ」
カルエゴの冷静な声が響く。
アリスはバチバチとカルエゴが放つ火花を避けるために一歩後へ下がった。
そしてその現状を想定していたかのようにカルエゴはAを見て、平然とした様子で続けた。
「A…貴様は"
すでに条件を満たしているため無理強いはしない。
…だが家系能力について貴様は知る必要がある。
そのためにリシチ公にいらっしゃって頂いた」
「カルエゴ卿、私はこいつの指導をしに来たわけではない。“所有物”を回収しに来ただけだ」
「所有物だと…?」
リシチはそういうとAに向けてゆっくりと手をかざした。
間合いの外にいるはずなのに妙に胸がざわつき、得体の知れない恐怖でAの身体は後ろへ後ろへと後ずさる。
その瞬間だった。
完全に間合いの外にいたはずが気づけばAの首をリシチが掴んでいた。
それはまるで、時を切り取ったようにAがリシチの元に動いていた。
その女のように細く美しい指に力が入り、爪がプツリと皮膚を破るとAの首筋に食い込んだ。
徐にその腕を上げると自然とAの身体が宙に浮く。
「く、るし…ッ…」
Aは地面を探すように足をバタバタと動かした。
「貴様が家系能力を使ったとカルエゴ卿から聞いたがやはり不完全のようだな」
必死に息を吸うAを見てもリシチの感情は動かない。
そのままリシチはカルエゴに目線をやった。
「その牙をしまえ、
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あまね(プロフ) - 終わっちゃった?!?れ (12月23日 11時) (レス) @page36 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の凉宮 - 作品もいいし、何より絵柄がド性癖 (5月31日 22時) (レス) @page36 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - ささくれさんの作品本当に面白くて読んでいて楽しいです!! (5月15日 11時) (レス) @page32 id: eb45467fdc (このIDを非表示/違反報告)
山田ささくれ(プロフ) - はにゃ?さん» はにゃさん、こちらでもコメントありがとうございます……!!アズ君は本当に一目惚れでした……!ストックをもう少し増やしたらアップしようと思ってます!!ちょっと展開が重くなりそうで怖いですがこれからも読んでやってくれたら嬉しいです!! (2023年2月8日 0時) (レス) id: 05f14a3afa (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ? - アズくんの小説少ないので書いていただき嬉しいです!更新楽しみにしています! (2023年2月6日 1時) (レス) id: ef6fdebb20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山田山本 | 作成日時:2022年12月19日 17時