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そこから数日経って京本くんの家にお邪魔する日。
グループラインは前日から騒がしく動いていて、集合は１９時頃に決まった。
私は葵と一緒に明日の１４日はバレンタインだから、と夕方頃買い物に出た。
もう手作りはちょっとしんどいね、と有名なチョコレート屋さんのバレンタインボックスを人数分。
その近くのデパ地下で京本くんのお家への手土産も買って、そろそろ行こうかと京本くんから送られてきていたラインの住所へ向かったのだけれど。
「いや待って、でっか」
「すごいね……」
聞かされてはいたけどもはやコレが目印になるくらい大きなお家。
インターホンを押したらAと葵来たー！って京本くんの声がして、少ししたら門から距離のあるドアが勢いよく開く。
待ってたよ！って嬉しそうに招き入れてくれる京本くんについて行けば、もう他のみんなも来ていて。
「Aと葵は上使っていいよ！」
って大きなロフトに案内される。
ロフトだけで住めそうなくらい広いのに、窓を開けたらウッドデッキが広がってて樹がよく言ってた「きょもはお坊ちゃんだから」を実感する。
荷物置いたら降りて来て！って言われて降りて行けば、
「あ、やっと来たー！」
「ねえ、何する？何する？」
「とりあえずお前ら落ち着け、ソファ壊れる」
騒いで跳ねてるジェシーくんと慎太郎くんを笑いながら止める樹。
「あ、京本くん…これ」
「っえ！！俺何もいらないよって言った！」
「うんでも、…これ良かったらご両親にって葵と」
「えーありがとう！喜ぶよ〜」
お酒よく飲むんだと聞いてたから最近話題だというワインを買ってきた。よかった。
「Aのこと母親気に入ってるから結婚しちゃう？」
「え！？私京本くんのお母様会ったことないよ」
「うん、俺がよく話してたら気に入ってた」
「待って、どんな話したのやめてよ」
って会話してたら「いやマジで私は？」って葵がキレてたし、「は！？ダメダメ！きょもでもダメ！」って樹が慌て始めたけど京本くんは「いーじゃん、俺もA気に入ってるもん」ってお構いなし。
アプリでピザとかチキンとかみんなでいろいろ注文して、京本くんのお家にあったボードゲームやマリオカートで盛り上がって。
ふとスマホの時間を確認したら２４時を回ったところだった。
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作者名：なち
| 作成日時：2021年9月23日 19時
