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ーーーピンポーン
インターホンの音こんな音だったっけ…?
てか今何時?あれ、私昨日…
バラバラに散らばった記憶を手探りでかき集めたらハッ、として勢いよく目を開けると知らない部屋。
セミダブルのベッドの上に一人。柔らかい触り心地の良い毛布に包まれてて…
…服は、着てる。
待って、私…昨日樹と飲んでて、それで…
「……はい、」
「あ、樹〜?今日お前ん家でゲームやろうって言ってたから来たー!」
「は?…今何時?」
「10時!なに、樹寝起きなのー?」
インターホンに出た完全寝起きな樹の声。…と、多分声的に慎太郎くん。相変わらず元気だな…。
急いでベッドから降りたら、よろめいた。
リビングへ行くと樹がこっち向いて
「…あ、慎太郎ちっと待ってて。」
「えーなんで〜?」って声をよそにインターホンを切る樹。
「ねぇ、本当ごめん…、昨日私、」
「…昨日のこと覚えてんの?(笑)お前、その辺にしとけっつってんのにしっかり飲んでいつの間にか横で寝てた。(笑)」
視線をずらせばソファの上にブランケットが丸まってて、樹の寝てたであろう痕跡が。
確かに途中から記憶曖昧で、最終的にはプツンと記憶が皆無。
「ごめん…途中から全然記憶ない。しかもベッドまで」
「…まぁだろうなと思ってたけど。(笑)いや、俺わりとソファで寝ること多いし余裕。…つかそれよりさ、」
「うん?」
「………お前ぜってー他の男と家で飲むなよ。てかそもそも家にはあがんな」
出た、心配性樹。
「…パパ?」
「パパじゃ……、パパだよ!パパだからすんなよ!」
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作者名:なち | 作成日時:2021年9月19日 3時