スタンドバイ・ユー (ページ28)

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次の日、出社すると大きい会議が開かれるからと社内は少しバタバタしていた。

わたしは参加しない組だからアレだけど。

　

デスクに着いたらもう北斗くんは来ていて、北斗くんも会議の準備してた。

「おはよう、北斗くん」
「おー、おはよ」

わたしも通常業務の準備して、時計を見たらそろそろ会議の時間だ。

……お茶汲み頼まれるかな？準備しておこうかな…と思って給湯室に向かう。

と、準備を終えて会議室に向かう北斗くんも一緒に。

「…またお茶汲み？(笑)」
「いや……頼まれたわけじゃないけど、」

わたし会議参加しないし、暇だから、って言ったらパーマが緩くかかった前髪から覗く目が呆れ、の色をしてる。

またそんなことやってんのか！って言われると思ったのに

「……まあ、でもそういうとこAのいいところだよね」
「……え、ありがとう…」

褒められるとは思ってなかったからビックリして語尾が消えかかった。

じゃあダルいけど頑張ってくるわ、って本当にダルそうな北斗くんと別れて給湯室に入ろうとしたら、

「あ、宇野さんおはよう」
「部長おはようございます」

ちょっと遅めの出社でエレベーターから降りてきた部長に捕まる。

「申し訳ないんだけど…今日の会議のお茶、お願いできる？」

……ほら！ほらね！

もちろんです、って言ったら２０人分だからゆっくりでいいからね、よろしくね、って言われる。

２０人分……は一気に持ってけないな。

分けよう。