溺愛 Holic (hokuto.m) Part.2

033 -hoku side- ページ3

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ーhokuto sideー
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Aが出してくれたココアのマグカップはどっちも柄が違う

そんな事で男の影がない事をチェックする気の小さい俺




女の子の部屋に入るなんて何年振りかももう分かんないし

男友達ですらほぼ居ないで有名なのにましてや女友達なんて…




目の前でオムライスを頬張るAを見ると危機感なんてまるで無い

同じようにオムライスを頬張る俺からもきっとそんな危ないオーラ出てないんだろうけどさ…




｢ここのオムライスほんと美味しいね｣ってふわりと笑うAはやっぱり可愛くて


今日会った事、間違ってなかったって自分の胸の高鳴りを感じて分かった





｢Aの部屋何も無いね｣


｢余計な物は置かない主義だから…あんまり女の子って感じの部屋じゃないでしょ？｣


｢でもそういう部屋よりこっちのが俺は落ち着くかも｣


｢フォローありがとうございます｣


｢フォローだけは任せて欲しい！｣


｢あ、そう言うと嘘みたいに聞こえるじゃん！｣




あはって笑う俺とちょっとムキになって声を出すA




｢ほっくんはもっと可愛くて綺麗な女の子の家に行って、キラキラした部屋に居るはずなのにね？｣



目を伏せ自嘲とも取れるような笑い方をするAに気付き戸惑う


…そんな事考えるんだって



こんな近くに居るのに。


Aの目に俺はもう俺のままで映ってないのかな




｢そんなこたぁないよ｣




そんな事気付いてない振りして軽口を叩くように否定の言葉を紡ぐと



｢今度からもうちょっと可愛くしとく｣


｢いいよそんなの、気にされる方がヤだわ｣




見えない何かに対抗するような言葉と、まだこの先が俺らにあるのかと期待を含んだ物言いに口元が思わず緩んだ






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