溺愛 Holic (hokuto.m) Part.2

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ウチくる？なんて言ったものの部屋綺麗だったっけ？

まさかの展開に心の準備どころか何も準備出来てなくて、内心焦りまくりなのに渋滞に巻き込まれながらも家はもうすぐそこで






｢ほっくん、いつもの駐車場まで停めに行ってくれる？私家の前で先に降ろして欲しい…｣


｢ん、わかったー｣




そんな私の心情を知らないほっくんは間延びしたような声ですんなり私を家の前で降ろしてくれて




｢あ、305だから！｣


｢ん！｣




早歩きで階段を上がり家に入ると…こんな庶民的な部屋にアイドルを招き入れるなんてとんでもないなって


きっとほっくんはもっと素敵なマンションに住んでて、部屋も綺麗なんだろうなって思いながら


急いで冷えた部屋を暖めようと暖房をつけ

朝脱ぎ捨てたままのパジャマを拾い洗濯カゴに放り込んで

仕事の物で散らかったままの机を片付け終わる頃にインターフォンが鳴った




…鍵開けたままだしそのまま入ってくれてもよかったけど

玄関に駆け寄りドアを開けるとバケハを被りマスクをした変装バッチリのほっくんが白い息を吐いて待ってた





｢こんな部屋で悪いけど、どうぞ…｣


｢いやいや、とんでもない。お邪魔します｣





さっきとは打って変わって少し場所見知りをしたワンコのように硬い表情のほっくんは靴をちゃんと揃えて脱ぐ


私のヒールの隣にほっくんのスニーカーが並ぶ




…初めて男の人を家に招き入れた。







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