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会社終わり、残業したから遅くなったのに
康二は塀に腰掛けながら私を待っていてくれた。
「昨日しょっぴーに何もされてへん？平気？」
「そ、…んなことあるわけないじゃん」
「ほんまに？待って、怪しない？」
「怪しくないよ、全然ないない」
今日は康二の家に招待された。
家には迷い猫が居て、康二らしいハートフルな雰囲気でなんだかほっとする。
それに作っておいてくれた生姜焼き定食をさっと出して
「美味いからって惚れたらあかんで？」とウインクをした。
ここまで施されて申し訳ないにも程があるのに
康二はずっと私が食べる姿を嬉しそうにじーっと見ていた。
「あの、すっごく美味しい…」
「せやろ？しょっぴーはバリスタで俺は高校の後料理勉強しててそっち系やねん」
「へえ、それで2人でお店やってるんだね。すごいな」
「その上ほら、顔も良いやろ？もう売れる売れる」
「うそ！昨日全然居なかったじゃん」と言うと
「そういうの言わんでええねん！」とつっこまれながら
口元をささっとティッシュで拭われた。
今回のこともそう。
康二は昔から少し、世話焼きな面がある。
困っている人をほっとけない優しい人だから、
ごめんね迷惑かけて。ありがと、と告げると途端に照れ臭そうに頭を掻いた。
「明日からは何とかするから。
いつまでも2人に迷惑かけるわけにいかないし」
「んと、そのことなんやけどな、」
「うん…？」
「会社辞めて、うち来いよ」
え？と聞き返すも、康二の顔は真剣そのもの。
「考えたけどそれが1番いいと思ってん」と言って、
食べ終わった私の食器を下げた。
「…何で？康二、流石に私」
「会社、元カレに知られてるし、家も危ないやろ？
ほんで、実は俺らメインをキッチンカーから店に戻そうと思ってんねんな、」
「うん…」
「そこでホールやって。んで、うちんち住んだらええやん」
勝手に洗ってくれてるその横に並んで康二の横顔を見つめた。
何やねん？と不敵に笑う康二に
「どうしてそこまでしてくれるの？」と言った。
「言っとくけど。誰にでもこんなんするわけちゃうで？」
きゅっ、と止まる水道。
水を拭った手で、私の横の棚を開けて取り出したものは
……1枚の写真。
「昔、好きで好きで、話しかけまくった子にしか
こんな親切せぇへんよ」
そこには康二が想いを寄せていたという
笑顔の私が写っていた。
End.
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Haruno(プロフ) - aさん» お返事が遅くなり申し訳ありません…！😭DMの方も有難うございました！！すごく嬉しいコメントです…🙏 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 初めまして！読ませていただきました♡個人的には爆撃メランコリーがとても好きで、病んでる具合がもう本当に最高でした😭別作品もこれから読ませていただきます！またコメントさせていただきますね☺️ (7月17日 0時) (レス) @page27 id: 6ee03389e7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ayaさん» aya様、コメント及びご投票有難うございます！選べないとおっしゃって頂けて本当に嬉しく思います…🥹🙏どのお話も練った甲斐がありました。また投票結果の方ご覧頂ければ嬉しいです！有難うございました…！ (5月28日 23時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - どれもいいところで終わってて長編になるとどうなるのー？と期待しかないお話でした！なべこじ三角関係はちょっと担当様を応援したくなっちゃいます💙個人的には保育士してるので蓮先生もうはうはです！一つには選べませんでした！、😇 (5月28日 11時) (レス) @page50 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - hs.さん» hs.様、こちらこそ有難うございます！💜両方選んて頂けてとっても嬉しいです🥹今日結果を発表する予定ですので、どうなるか、またお知らせさせて頂きます！いつも有難うございます…！ (5月28日 8時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2023年4月16日 10時
