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こうやって隣に座っていれば恋人同士にでも見えるのだろうか。
横目でそっと見やれば
電車の揺れにもびくともせずスマホを横にしてゲームに夢中になってる辰哉。
視線はそのまま「そーいやさぁ、」と急に私に話しかけてくる。
「明日炊飯器届くから」
「………え？」
「とびっきりうめえ米食えるぞ。良かったな」
「……、何？どういうこと？」
確かにさっき立ち寄った家電量販店で
“ 最新・超特価！！！ ”と書かれた店員さんおすすめ炊飯器を吟味して即決購入していたのは知ってる。
それがどうして私の家に届くのかって、
最初からそうするつもりで選びに行ったんだと平気で告げるからよく分からない。
私はそれがうん万とするのを見ていたし
それはとても元嫁なんかに買い与えていい額じゃなかったし
そもそもそんな親切にされる筋合いはもう1ミリだってないのだ。
だって
別れを告げたのは
「………ない、」
「んー？」
「要らないって。自分で使って。
辰哉が自分で美味しいお米炊けばいいじゃん」
………私。
辰哉に家事能力は皆無。
だから離婚してもちゃんと自分で色んなこと
私がずっとやってあげていたこと、できるようになってほしいって言うのは紛れもなく本音だ。
だから迷惑なの。
家にあるのが古くて、炊飯が下手くそになっていると気づいてくれなくても、…全然良かった。
「…………じゃ、私寄るところあるから。この辺で」
電車を降りれば今にも降り出しそうな天気。
雨なんかに降られる前に本当は帰っときたいところ。
それでも今は、1分1秒だって辰哉と居たくない。
何の用も無いくせ嘘をついた私に「ん、分かった。じゃあな」と言った辰哉は帰り際にどこ行くの？とも言った。
「あんまり言えない用事」
「あ、そ。降んない内に帰れよ」
じゃあ、と今度こそ遠ざかっていく辰哉の猫背。
さっきまで横にいた甘い匂いも消える。
さて、そろそろ。
…というところでお約束みたいに雨はパラパラと降り出した。
あぁ、もうぜんぶだめだ
「んなことだろうと思った」
ぽっけに手を突っ込んだまま
私にビニール傘を差し出す猫背。
呆れたような顔をして私の手を引く。
渾身の嘘は完全に意味が無くなる。
お願いだから、いい加減私から離れて。
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Haruno(プロフ) - aさん» お返事が遅くなり申し訳ありません…！😭DMの方も有難うございました！！すごく嬉しいコメントです…🙏 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 初めまして！読ませていただきました♡個人的には爆撃メランコリーがとても好きで、病んでる具合がもう本当に最高でした😭別作品もこれから読ませていただきます！またコメントさせていただきますね☺️ (7月17日 0時) (レス) @page27 id: 6ee03389e7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ayaさん» aya様、コメント及びご投票有難うございます！選べないとおっしゃって頂けて本当に嬉しく思います…🥹🙏どのお話も練った甲斐がありました。また投票結果の方ご覧頂ければ嬉しいです！有難うございました…！ (5月28日 23時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - どれもいいところで終わってて長編になるとどうなるのー？と期待しかないお話でした！なべこじ三角関係はちょっと担当様を応援したくなっちゃいます💙個人的には保育士してるので蓮先生もうはうはです！一つには選べませんでした！、😇 (5月28日 11時) (レス) @page50 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - hs.さん» hs.様、こちらこそ有難うございます！💜両方選んて頂けてとっても嬉しいです🥹今日結果を発表する予定ですので、どうなるか、またお知らせさせて頂きます！いつも有難うございます…！ (5月28日 8時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2023年4月16日 10時
