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「んだよ、すげえ雨じゃん」と奥から出てきた人は
康二とお揃いの白いTシャツにエプロン姿。
私を見ておっ、という顔をしたのも束の間、
「あ、何？知り合い？」と目をきょろきょろさせた。
「おん。たまたまそこで。ナンパしたらAやった」
「ぐはは、ナンパってお前さ、」
「客引きに引っ掛かりました…すみません、」
「いーや大丈夫、なんか逆にごめんね」
「雨大丈夫だった？」と優しく笑ってくれた彼は
康二に言われた通り私の為に1杯を作りはじめた。
すっかりお客さんも居なくなってしまったからと、
その間康二と私は思い出話に花を咲かせた。
「Aと俺運命かってくらい授業被ってたよなぁ」
「えっ、そうだっけ？」
「そうよ？物理やろ？音楽やろ？あと日本史やったかな」
「あー言われてみれば……」
「俺結局卒業まで居れへんかったけど、中でもAのことは結構覚えててん。元気にしてるんかなぁとかたまーに考えたりしてたし」
「え？うっそだ〜〜」
「え、ほんま！！結構仲良かったやん、俺ら！！！」
「康二は誰とでも仲良かったよ？陽キャすぎた」
「Aには結構話しかけてたけどなぁ〜〜」と首を傾げる康二の奥で、しょっぴーと呼ばれている彼が出来た飲み物を持って独特な笑い方で話に入ってくる。
「お前鬼ほど好きじゃん、」
「え？」
「ちゃうっ、ちゃうよ！何よ、急にしょっぴ！！！」
「ぐはは、ごめんね。はい、どーぞ」
「あ…すみません。ありがとうございます」
「シナモンいける？」
彼が持ってきたカップからふわっ、と立ち上った
シナモンの香り。
私はこくりと頷いて「大好きです」と伝え
その中身を覗くと、薄茶色の紅茶の中にスライスされたオレンジが浮かび、パラパラとシナモンが散らばっていた。
頂きます、と呟いてそれを1口飲めば、
さっきまでの焦りがすっと吹き飛んでいくよう。
思わずこぼれた「美味しい」に
彼ら2人は顔を見合わせてにっ、と口角を上げた。
「何か、落ち着きました、有難うございます」
「なあA。やっぱさっきどんよりしてたよな？
何かあったんかなぁって思って声かけたんやけど、」
「それと関係あるん？」。
康二が指差したのは、
私のカバンの中でうんざりするほど光るスマホ。
私は2人に見つめられる中で、
手の中の温かいカップをぎゅっ、…と握った。
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_→←06 ▶︎▷ [ シナモンオレンジ ] 〖 🧡・💙 〗
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Haruno(プロフ) - aさん» お返事が遅くなり申し訳ありません…！😭DMの方も有難うございました！！すごく嬉しいコメントです…🙏 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 初めまして！読ませていただきました♡個人的には爆撃メランコリーがとても好きで、病んでる具合がもう本当に最高でした😭別作品もこれから読ませていただきます！またコメントさせていただきますね☺️ (7月17日 0時) (レス) @page27 id: 6ee03389e7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ayaさん» aya様、コメント及びご投票有難うございます！選べないとおっしゃって頂けて本当に嬉しく思います…🥹🙏どのお話も練った甲斐がありました。また投票結果の方ご覧頂ければ嬉しいです！有難うございました…！ (5月28日 23時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - どれもいいところで終わってて長編になるとどうなるのー？と期待しかないお話でした！なべこじ三角関係はちょっと担当様を応援したくなっちゃいます💙個人的には保育士してるので蓮先生もうはうはです！一つには選べませんでした！、😇 (5月28日 11時) (レス) @page50 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - hs.さん» hs.様、こちらこそ有難うございます！💜両方選んて頂けてとっても嬉しいです🥹今日結果を発表する予定ですので、どうなるか、またお知らせさせて頂きます！いつも有難うございます…！ (5月28日 8時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2023年4月16日 10時
