06 ▶︎▷ [ シナモンオレンジ ] 〖 🧡・💙 〗 ページ28
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どうして居場所が分かっちゃったんだろう。
モラ男だからどうせひとつ返事でなんか別れてくれないだろうと覚悟を決めて逃げたっていうのに。
私の家の前、別れた彼が彷徨いていたのを発見して
踵をかえしたのはいいけれど、
私には行くあてなんか1つもありはしなかった。
「まいどー！気ぃつけてな〜！！」
人目をひくキッチンカーのそばのベンチで
とりあえず途方に暮れてみる。
そんな私がやはり目立ったのか、
なんだかこっちに向かってくるような足音が聞こえて煩わしい。
客引きはごめんなさい……そう思ったのも束の間、
「お姉さん！良かったら甘いものでも…」と声をかけられ、はぁとため息をついた。
「………結構です」
「いやいや、そんなん言わんとせっかくなんで1杯！」
「…気分じゃないので、」
「お安くしますよ！お姉さん、めっちゃ綺麗や……」
「し？」。
背けていた顔を覗き込まれた瞬間に彼が息を呑んだのが分かる。
…だから今気分じゃないって言ったのに。
そう思った瞬間、
「……A？」と予想とは違った返答に私は思わず
弾かれたように声の方を見た。
「……え、まって。Aやんな？
覚えてる？俺俺、康二。向井の康二、……な？」
ああ、オレンジっぽいような髪の色が綺麗だ。
その時、呑気にそんな風に思った。
その瞬間に頭からバケツの水をぶっかけられたような
冷たさが突然降りかかって、雨だと気がついた時には
薄手のコートが水玉模様に色を変えていた。
唐突に雨に降られたせいで
私は目の前の彼に「こっち」と言われたのと同時に
腕を引かれて走っていた。
「はあっ……はぁ、」
「雨！ものすっごい雨やわ！撤収撤収！あかんてこれ、」
「………康二？」
「覚えててくれた？ひっさしぶりやなA」
…こんなところで再会するなんて。
「綺麗になっててびっくりしたやんか」と笑って頭をタオルで拭くのは、高校の時の同級生、康二だった。
康二は当時から髪型も髪の色もしょっちゅう変わっていたような気がする。
そう思い出した瞬間に康二は
「あんなとこで何やってんねん、」と昔と変わらない調子で可笑しそうに笑っていた。
「えっと…ちょっとね、」
「せっかくやし1杯飲んでくやろ？なあ？」
「えっ……え？」
「頼むわぁ、しょっぴー！」
康二がそう叫んだ車の奥にまだ人が居た。
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Haruno(プロフ) - aさん» お返事が遅くなり申し訳ありません…！😭DMの方も有難うございました！！すごく嬉しいコメントです…🙏 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 初めまして！読ませていただきました♡個人的には爆撃メランコリーがとても好きで、病んでる具合がもう本当に最高でした😭別作品もこれから読ませていただきます！またコメントさせていただきますね☺️ (7月17日 0時) (レス) @page27 id: 6ee03389e7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ayaさん» aya様、コメント及びご投票有難うございます！選べないとおっしゃって頂けて本当に嬉しく思います…🥹🙏どのお話も練った甲斐がありました。また投票結果の方ご覧頂ければ嬉しいです！有難うございました…！ (5月28日 23時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - どれもいいところで終わってて長編になるとどうなるのー？と期待しかないお話でした！なべこじ三角関係はちょっと担当様を応援したくなっちゃいます💙個人的には保育士してるので蓮先生もうはうはです！一つには選べませんでした！、😇 (5月28日 11時) (レス) @page50 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - hs.さん» hs.様、こちらこそ有難うございます！💜両方選んて頂けてとっても嬉しいです🥹今日結果を発表する予定ですので、どうなるか、またお知らせさせて頂きます！いつも有難うございます…！ (5月28日 8時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2023年4月16日 10時
