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あの人、かっこよかったなぁ。
帽子をかぶって大きなマスクもしていたから
顔は分からなかったけれど。
私の方から「AAです。先日はありがとうございました」と連絡を入れるも、あれから2日。
既読がつく様子もなく仕事帰りの夜道にため息を漏らした。
「…った、………え？ちょっ、と………え？」
全然酔ってたわけじゃない。
なのに、踏切で突然足が動かなくなって、見れば
この間よりも断然低いヒール部分が挟まって抜けなくなっていた。
待って、待って、と焦っている間に
カン、カン、カン、と最悪の音がして遮断機も下がって
完全に私はそこに取り残された。
「待って……った、……助けて…………」
靴を脱いでそこから逃れるという発想も消えるくらい
頭が真っ白になっていた。
その時、私はまた、あの風のような、
毎日のように空を切るようになった、あの爆撃機のような
速さをその場で目の当たりにした。
“ 風 ″は私を踏切の外に連れ出して、
「……何やってるの？お姉さん、」と静かな声、
その息を漏らした。
「………この間の………？」
「………すっごい偶然だね？あー、もうびっくりした」
「あの、会いたかった、です。
…あ、えっと、お礼！！させてくれませんか……？」
今日の分のお礼もそぞろに
再び会えたその奇跡に嬉しくなって、
先程死にかけたことなんか忘れて目の前の男性の手を再び握る。
だって、さっきまでずっと頭の中に居た人が
今目の前に居るんだもん。
こんなチャンスは逃せないって思って、
彼の手をまた強く強く握った。
今日こそ絶対に、って思った。
「何でもしますから、ほんとに。何がいいですか？」
「……え、何でも？」
「はい。何でもします。私にできることなら」
「んと、……じゃあ」
「俺、明日死ぬかもしんないから抱かせて？」
え？と聞き返した時、電車が通り過ぎた。
「無理にとは言わないけどさ？」と笑っている彼を見て
ああ、多分聞き間違いなんかじゃないなと思う。
そして瞬時に理解した。
今のご時世、死ぬかもしれないとは大衆的に何を指すかも。
そういうお願いをされる人が多いって、
この間ネットニュースで取り上げられてたっけ、なんて。
「………私、で、いいのなら………」と
言ってしまえるほど世界は本当に大きく変わった。
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Haruno(プロフ) - aさん» お返事が遅くなり申し訳ありません…！😭DMの方も有難うございました！！すごく嬉しいコメントです…🙏 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 初めまして！読ませていただきました♡個人的には爆撃メランコリーがとても好きで、病んでる具合がもう本当に最高でした😭別作品もこれから読ませていただきます！またコメントさせていただきますね☺️ (7月17日 0時) (レス) @page27 id: 6ee03389e7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ayaさん» aya様、コメント及びご投票有難うございます！選べないとおっしゃって頂けて本当に嬉しく思います…🥹🙏どのお話も練った甲斐がありました。また投票結果の方ご覧頂ければ嬉しいです！有難うございました…！ (5月28日 23時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - どれもいいところで終わってて長編になるとどうなるのー？と期待しかないお話でした！なべこじ三角関係はちょっと担当様を応援したくなっちゃいます💙個人的には保育士してるので蓮先生もうはうはです！一つには選べませんでした！、😇 (5月28日 11時) (レス) @page50 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - hs.さん» hs.様、こちらこそ有難うございます！💜両方選んて頂けてとっても嬉しいです🥹今日結果を発表する予定ですので、どうなるか、またお知らせさせて頂きます！いつも有難うございます…！ (5月28日 8時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2023年4月16日 10時
