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殺気立った私の緊張がふっ、と解ける。
突然目の前に現れたこの男、
私の脳は、身体は、彼のことをよく覚えていた。
「あーあ、俺の可愛いAが
変な男とガキまでこさえちゃって。ショックったらねぇよ」
頭をボサボサと掻いて、
へたり込んで腰を抜かす私の目線にしゃがんでみせた。
蠱惑的な瞳も、いつだってアンニュイな笑顔も
何もかも変わらない。
……こんな時でも私を助けに来てくれるなんて。
「…………覚えてる？」
「…………辰哉、……」
「せーかい。安心しろ。事情は全部わかってる。見てたから」
「で、でも、何で……？説明して……っ！」
「それはあの野郎をどうにかしてっからだねぇ、」
辰哉が視線を向けた先に、
ゆらりとこちらに歩いてくる影が1つ。
「捜したよ、……その男誰？」と殺気に満ちた人間が
こんなにも恐ろしいと知る。
身体の奥から震えが止まない私を庇うように立った辰哉は
「お前こそ何なのよ？心中？流行んねぇよ」とジャージのポケットに手を突っ込んだ。
「引っ込んでろガキが。その女は俺んだ」
「あぁ、俺？元カレ」
「…あ"？」
「元カレ。そんでもって
「困りごとはいつでも連絡してねん、いえい」とピースを作った辰哉に男の怒りのボルテージは上がる。
折りたたみ式のナイフを徐に取り出すと、
一気に距離を詰めて辰哉を仕留めにくる。
それをひらりと躱して私の手を引く辰哉。
「っと、危ねぇから隠れてろ」と耳元で告げると、
喧嘩はやめようよ〜？などとぬかしながら鮮やかに
隙をついた回し蹴りを入れた。
「っにすんだてめえ！！！」
「俺ぁただこの街を平和にしてぇのよ。美味しい小籠包と肉まんと、甘栗が食える、清く正しい中華街にね」
「ざけんじゃねえ！！！」
「で、お前みてぇなのが居ると困んだよ、」
「邪気くさくてかなわねぇ」と男を簡単に落とす。
一瞬で魂を抜かれたかのように身体を横たえる男を一瞥すると、辰哉は私の方を見て微笑った。
「ほんっとに昔っから世話が焼ける女だね。お前は」
サングラスを取ったその顔は昔から何ひとつ変わらない。
私の幼馴染であり、初めて愛した人。
愛していたのに「いったんさよならだわ、A」と
突然目の前から消えてしまった人。
まさか、こんな形で再会するなんて。
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Haruno(プロフ) - aさん» お返事が遅くなり申し訳ありません…！😭DMの方も有難うございました！！すごく嬉しいコメントです…🙏 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 初めまして！読ませていただきました♡個人的には爆撃メランコリーがとても好きで、病んでる具合がもう本当に最高でした😭別作品もこれから読ませていただきます！またコメントさせていただきますね☺️ (7月17日 0時) (レス) @page27 id: 6ee03389e7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ayaさん» aya様、コメント及びご投票有難うございます！選べないとおっしゃって頂けて本当に嬉しく思います…🥹🙏どのお話も練った甲斐がありました。また投票結果の方ご覧頂ければ嬉しいです！有難うございました…！ (5月28日 23時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - どれもいいところで終わってて長編になるとどうなるのー？と期待しかないお話でした！なべこじ三角関係はちょっと担当様を応援したくなっちゃいます💙個人的には保育士してるので蓮先生もうはうはです！一つには選べませんでした！、😇 (5月28日 11時) (レス) @page50 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - hs.さん» hs.様、こちらこそ有難うございます！💜両方選んて頂けてとっても嬉しいです🥹今日結果を発表する予定ですので、どうなるか、またお知らせさせて頂きます！いつも有難うございます…！ (5月28日 8時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2023年4月16日 10時
