初恋の人にローンで買われました１ ページ47
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退屈な毎日、……いや、退屈ではないか。
「オイ！ミズキ！」
「っやべー、見つかった」
幼い頃に父親に捨てられ、借金だけが残された。
そのせいでこんなんに追いかけられている。
……うん、退屈じゃないね、むしろ刺激的過ぎる毎日だ。
*
___「お前の借金肩代わりしてくれるヤツ見つかった」
ちなみに20代のOL、ヤベエおばさんじゃなくて良かったな、と鼻で笑う。
ふーん、そんなのどうだっていい、でもまあ、まだ若いお姉さんでマシかな。
「名前は、……」
「A？」
明日早速行ってもらうから準備しろよ、とダンボールを投げ渡された。
「ミズキくん買手見つかったんだ」
「ああ、うん。お前も早く見つかるといいな」
「うーん、橋本くんみたいなのが理想だよね！お金持ちのお姉さんに買われて、用無しになって即解放！」
自由が欲しいなぁ、とポツリと呟くソイツの目はすっかり光を失っていて漆黒に飲み込まれていた。
「……じゃ、また“いつか”」
今度会う時は俺もお前も幸せを見つけられていればいいな、なんてこんなクソみたいな世界に幸せを願ったんだ。
俺だって幸せになりたい、
*
xxマンションの……、あ、ここか。
指定された住所、表札に書かれた名前、やっぱりAちゃんだ。
逸る気持ちを抑えながらピンポーン、とチャイムを押す。……出てこないんだけど？
まさか昨日の今日で公開して居留守を使ってるとか？この絶好の機会を逃すわけにはいかない。
……よし、Aちゃんが出てくるまでチャイムを押そう！と何度も鳴らした。
『すみませ……』
「遅い」
『へ、』
Aちゃんの顔を見て開口一番、憎まれ口が飛び出た。
だって、俺は早く会いたくて仕方なかったのに、ぜーんぜん出てきてくれなかったし？
「ほんと、A朝弱いよねえ」
早く来すぎたのが悪かったのか、……まあ、Aちゃん朝弱かったしね？それは今も昔も変わらないみたい。
「ほーら、いつまで“彼氏”を玄関に立たせるつもりなの？」
『あ、どうぞ……』
Aちゃんに促されるまま家に入り込む。
ぐるりと見渡すと、ぐしゃぐしゃのままの布団、やけにリアルな生活が見えてドキリと胸が高鳴った。
「今起きたばっか？お寝坊さんだなぁ」
変な気を起こさないように、手早く布団を整える。
あわあわとしてるAちゃん、きっとAちゃんは俺が瑞稀だって気付いてない。
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みいちゃ(プロフ) - この作品大好きです！！ (2020年3月18日 12時) (
レス) id: 49e92806b6 (このIDを非表示/違反報告)
だいふくリンゴ☆ - いつも楽しく読んでます！！最後ちょこっと泣きそうになりました…応援してます!! (2019年11月21日 14時) (レス) id: f2e97ee25b (このIDを非表示/違反報告)
くもり(プロフ) - 男の子飼う系のお話大好きなのでとっても楽しませていただきました！ありがとうございました！ (2019年10月26日 4時) (レス) id: dd30b09f12 (このIDを非表示/違反報告)
綾音(プロフ) - 本当に面白かったです！みずきくんにキャーキャーキャーキャーしながら楽しく読ませていただきました（笑）これからも応援しています！ (2019年10月14日 1時) (レス) id: e120810d5e (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりー - 深夜にちょこっと読める()完結もの求めてた井上担です！たまたまたどり着いたローンのお話最高すぎです読んで良かったですT_T最後泣きそうになりました(重ヲタ)これからも陰ながら応援しています！！！ (2019年10月6日 0時) (レス) id: 83cc27dc06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時：2019年7月18日 15時
