7つ目の原石 (ページ26)

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『堀越に行かなかった？』
「うん、あれは私の欲しい楽園じゃない」
『なんだよ楽園って。樹がなんかぐちぐち言ってたぞ』
「でももう今更どうにも出来ないからね」

大きくなるにつれAはどんどん遠くに行った

俺じゃどれだけ頑張っても届かないと思うほどに

俺たちは"友達"でも"仲間"になれないんだと思った

『B.I.Shadowは終わったよ。風磨と健人がデビューするらしい。俺と北斗は宙ぶらりんだ』
「北斗にさ、お前もどうせ置いてくんだって言われたよ」
『今の北斗はちょっとピリピリしてるんだ』

ダンスを練習する俺とAに北斗が加わってそこからどんどんと輪が広がっていった

そのきっかけだったB.I.Shadowが終わって北斗は荒んだ

心が疲れ切ってしまったんだろうな、北斗はあぁ見えて負けず嫌いで繊細だから

Aが北斗に言われた言葉をただ北斗の行き場のない想いをぶつけられたと思ってたけど、それだけじゃなかった
　

俺は北斗ばかり見てAを見てなかった。

北斗は先に行ってしまった2人と並ぶことが出来るAへ八つ当たりしたんだと思う

でもAはずっと1人だったんだよ、俺らが早くに"仲間"を見つけた間ずっと1人でいたんだ

Aが少し笑うように言ったのはどこまで行っても"仲間"を見つけられない自分に向けてなのか

でも確かなことは俺たちは一度Aを置いて行ってしまった

「Aも、いるのか、」
「どっち側なんだろうな」

世間がAに気付き出したと同時にこれからの俺らの運命を動かすバカレアには俺と北斗、大我、樹、ジェシー、慎太郎、そしてAの名前があった

2人はあれから会話という会話をしてなかったみたいだけど、俺が知らない間に北斗の拠り所はAになってた

前々から思ってたけどAは、俺と自分は似てるって言ったけど北斗とAのほうが似てるよ