〈yoongi〉WHITE… (ページ6)

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その時を見計らったかのように出前の到着を告げるインターホンが部屋に鳴り響く。

｢お兄ちゃん！｣

私がそう声を張り上げると、隣の部屋から兄が出てくる気配がした。

届いたポッサムを囲みながら、兄達とユンギさんは作っている曲について半音上げるか上げないかという議論をしている。

私はそんな三人を眺めながら、途中でつまづいていたはずの自分の曲について、なんだか拓けたような気持ちでいた。

――マーシャルエフェクターにしよう

ギャリギャリと歪むディストーションエフェクターは別に奇を衒う事を考えずにスタンダードでもいいかもしれない。

頭の中で重なっていく音達を想像しながらキムチを摘んでいると、不意にユンギさんと目が合った。

気分が変わったのはユンギさんのおかげ！

そう思ってニコッと笑うと、ユンギさんは少しびっくりしたみたいだった。

｢どうしたんだよニヤニヤして｣

兄が気味悪そうに私に言う。

｢さっきまで曲につまづいていたんだけど、なんとかなりそうなの｣
｢おいおい、まだ出来てなかったのかアレ｣
｢まだっていうか全然だったんだけど｣

でも、多分もうすぐ完成してしまうだろう。

｢今日中に出来そう。さっき音が全部下りてきた！｣