〈yoongi〉WHITE… (ページ15)

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呼んだらすぐに来てくれたタクシーに乗り込む。

助手席はお兄ちゃん。後部座席にはお財布役の私とすっかり寝ているユンギさん。

こんな調子で明日のスケジュールを狂わせてしまったらどうしよう、なんて考えてしまう。

｢〇〇から△△へ｣

ユンギさん達の宿舎であろう場所を兄が運転手さんに伝えると、静かにタクシーは発進した。

ちらりと隣で眠るユンギさんの顔を見る。

潰れたとは言っているけど顔色は悪くなさそうで、単に疲労が溜まっていたのかもしれないと私は能天気に考える。

カラーで少し傷んだ髪が瞼にかかって、夜のビルの光が顔に沿って陰影を落とすのが綺麗で見とれてしまった。

兄も結構酔っ払っているせいか助手席でうとうととしていて、車内は沈黙に包まれている。

ユンギさんの手が私の手に触れてしまって、私は咄嗟に手を引っ込める。

窓の外で流れる景色とユンギさんの横顔をうっとり眺めていると、ふとユンギさんが目を開けた。

薄らと開いた瞼から覗いた瞳が潤んで、そして私を見る。ユンギさんはフッと笑ったような気がした。