サボり癖のある高校生 × 煽り気味の教師 【 stm 】

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美晴も納得したのか、満足げな顔をして帰っていった。
これでテストの点数、低かったら私が教えた時間を半分でもいいから返していただきたい。


ふと写真立てに入っている写真を見つめる。
３年生になったときにクラス全員で撮った写真だ。


先生のスマホで自撮りしたので学校で撮るちゃんとした集合写真ではなく、現代って感じの写真。
わちゃわちゃしてて皆んな顔も緩んでる。集合写真は殆ど真顔だからあまり好まない。


美人で満面の笑みを浮かべながらカメラ目線でピースする美晴に肩を組まれている誰よりも眠そうな私。
そして少し顔は硬いけれど幸せそうなさとみ先生。


この写真を見てると私まで頬が緩んでくる。


この写真だけじゃない。先生は写真を撮るのが好きなのか思い出を残したいのか分からないけれど、何かあってはいつも写真を撮っている。

今って感じの先生。
別に私は写真を撮られるのは嫌いではないから良いけれど、少し恥ずかしくなる。


写真で見てもイケメンなこの29歳。
シンプルに羨ましいし、担任がさとみ先生なのは恵まれてると思う。


　「……あと3年はこのクラスでも良いのに。
　 はあ、時間って本当にせっかち」


無意識に口からこぼれた独り言は、誰にも拾われることなく消えていった。


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