◯64 ページ24
「最初はさ？笑窪が変なところに出来て、名前が大毅でって…嘘やろ、偶然やろって思うやん？」
「まさか、Aが言ってた初恋の奴が俺の幼馴染の同僚だなんて…ドラマみたいな話あるわけないやろってさ」
「しげのAを見る目は優しかったし、一瞬で分かった ぁあ、こいつはまだ好きなんやって」
「Aは逆にしげと再会してから積極的に俺に近付いた」
「俺を使って忘れようとしてるんやって…正直、すぐ分かった でも…でも！俺はそれでも良かったんよ Aといれるなら、Aが幸せになるなら」
「…………でも…間違えてたんや」
「俺のこんな行動がAの事苦しめて、悩ませて…ごめんな、ほんまダメダメやな…」
「………ッ望くんのせいじゃっ」
.
「……俺さっ、ほんまに好きな人にはちゃんと幸せになってほしいタイプなんよ」
「俺が早く言うべきやった、遅くなってごめん」
「……大好きやった、A」
「Aは？」
.
.
「…………好き、……だよ？」
.
.
「………職場の後輩として、…ね」
.
「…よう言えました、」
「ほら！行ってき？しげにまだ会ってへんのやろ？」
「………でも、どんな顔して行けばっ…」
「そんなん知らへん！！！！A先輩はいつでも可愛いから大丈夫やって！ほら！」
.
A先輩………、
望くんは耳まで真っ赤にして、泣かないように泣かないようにと目に力を必死に入れて
私に本音を伝えてくれた
…いや、本音かどうかは分からないけど…それでも、望くんは今思っていることを全て言葉にしてくれた
「しげ以外の奴に取られそうになったら…そん時は、手加減せえへんからな！！！」
返す言葉を探していると、私の背中を押して玄関へ連れて来てくれる望くん
顔を上げれば、ニッコリと微笑み大きく頷く
「………ありがとうっ、」
ある日、望くんがしてくれた好意に対して私は「ごめんね」と言った
「ありがとう、やろ？」そうやってプラスの言葉に変えてくれたのは望くんだった
私はちゃんと笑えていただろうか
望くんは泣いてた
玄関のドアを閉める時、望くんは一瞬悲しそうな顔をした
でも、すぐにいつもの笑顔で私に手を振った
エレベーター内の鏡で自分の姿を確認し、大きく頷いて
私は大毅くんがいる病院へと再び足を運んだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 126人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピンクパンダ(プロフ) - 離れていた歯車が噛み合い、同じ時を刻み始めたのですね。感動です！ (2018年10月1日 18時) (
レス) id: 593cbf6192 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - 更新ありがとうございます！！またまた泣きました。少しのシーンでも泣けてしまいます。次回の更新も楽しみに待ってます (2018年9月16日 1時) (レス) id: ced1938cfe (このIDを非表示/違反報告)
ピンクパンダ(プロフ) - またまたお久しぶりです！話が展開しましたね。いつでも待っていますので、できれば話の内容を忘れてしまわないペースで更新待ってます！ (2018年9月12日 22時) (レス) id: 593cbf6192 (このIDを非表示/違反報告)
RISA(プロフ) - ピンクパンダさん» ピンクパンダさん！お久しぶりです！お待たせしました（ ; ; ）待っていてくださっていたなんて本当に光栄です（ ; ; ）お時間ある時で大丈夫ですので、どうか見守ってやっていて下さい（ ; ; ）いつもピンクパンダさんから頂くコメントで元気付けられてます（ ; ; ） (2018年7月29日 0時) (レス) id: a29f4741bb (このIDを非表示/違反報告)
RISA(プロフ) - きょっきょさん» コメントありがとうございます（ ; ; ）1番だなんて…おこがましいです…ありがとうございます（ ; ; ）ゆっくりですが完結に向けしっかり更新していきますので、お時間ある時見ていってください！リクエスト等あればお待ちしております！ (2018年7月29日 0時) (レス) id: a29f4741bb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：RISA | 作成日時：2018年4月4日 15時
