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望くんと付き合い始めてから、朝も帰りもなるべく一緒
それが日課になろうとしてたし、私にとって苦になることはなかった
周りも、普段から一緒にいた私たちだから特に気に留めることもなく、誰にも探られたりはしなかった
「……Aストップ、」
今日も同じように仕事を片付けた後、望くんが私を迎えに来て、お疲れ様でしたー!と一緒に帰る
ビルを出てまっすぐ歩こうとする私を、大きな体でそれを遮るような仕草をされる
………なに?
その不思議な行動がやけに気になって、後ろからひょっこり覗くと、柱にもたれながら誰かを待っている様子の流星くん
………と、その隣の大毅くん
「……望くん?どうしたの?」
「いや…そのさ…、」
「もー!なにうじうじしてんの?行くよ!」
望くんはなんで私を止めたの?
……望くんに大毅くんと再会したって話しした覚えはないけど
絶対彼は何かを知ってる
話してくれなかったことも、微妙な態度を取るところも、なんか無性に腹が立ちそうで、それを抑えるために望くんの肩を思いっきり叩く
「…っ!痛、なにすんねん!」
…望くんが悩む問題じゃないんだよ
そんな気持ちを込めたのが届いたのか、いつもの笑顔に戻り、再び一緒に歩き出す
___ よっ、久しぶりやな
正直、驚いた
大毅くんは怒ってないの?私がいなくなったこと、何とも思ってないの?
怒ってなくて嬉しかったというより、なんだか悲しかった
……友達からやり直そう、か
大毅くんにとって私は、そんな関係だったんだとだいぶガッカリ
それでも再び会える、話せることが嬉しくて、新たに登録された"大毅くん"の連絡先を見ると少し心が明るくなった
…あくまでも望くんと付き合ってるわけだから、
二人でご飯というわけにはいかないから、とりあえず望くんと流星くんの名前も付け加えて何気なく誘えば
さっそく明日ご飯に行くことになった
.
「…いらっしゃーっ…って、のんすけ!に、流星!に…しげにAちゃんやん!なんや揃って!嬉しいやんかぁ!!」
もちろん行く店は濱田さんの店
勢揃いできた私たちを見て満開な笑顔を咲かせる濱田さんは、何度見ても癒される
「皆んな、生やんな?Aちゃんは?なに飲む?」
「ありがと、流星くん 私も、生でいいよ!」
……Aも酒飲めるようになったんやな
大毅くんの小さすぎる呟きが聞こえてないわけがない
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ピンクパンダ(プロフ) - 離れていた歯車が噛み合い、同じ時を刻み始めたのですね。感動です! (2018年10月1日 18時) (レス) id: 593cbf6192 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - 更新ありがとうございます!!またまた泣きました。少しのシーンでも泣けてしまいます。次回の更新も楽しみに待ってます (2018年9月16日 1時) (レス) id: ced1938cfe (このIDを非表示/違反報告)
ピンクパンダ(プロフ) - またまたお久しぶりです!話が展開しましたね。いつでも待っていますので、できれば話の内容を忘れてしまわないペースで更新待ってます! (2018年9月12日 22時) (レス) id: 593cbf6192 (このIDを非表示/違反報告)
RISA(プロフ) - ピンクパンダさん» ピンクパンダさん!お久しぶりです!お待たせしました( ; ; )待っていてくださっていたなんて本当に光栄です( ; ; )お時間ある時で大丈夫ですので、どうか見守ってやっていて下さい( ; ; )いつもピンクパンダさんから頂くコメントで元気付けられてます( ; ; ) (2018年7月29日 0時) (レス) id: a29f4741bb (このIDを非表示/違反報告)
RISA(プロフ) - きょっきょさん» コメントありがとうございます( ; ; )1番だなんて…おこがましいです…ありがとうございます( ; ; )ゆっくりですが完結に向けしっかり更新していきますので、お時間ある時見ていってください!リクエスト等あればお待ちしております! (2018年7月29日 0時) (レス) id: a29f4741bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RISA | 作成日時:2018年4月4日 15時